日曜日の使者
冒険者ギルドにてギルド受付は困惑していた。
別の連中が
「いやぁ、 まさかまさかだったよ」
持って来たのは3人のパーティである。
男女と耳長の女のよそ者である、 酒場にずっと居座っていて
何をするでもなくぐちぐちと喋っていた。
歳の頃は30前後と冒険者としては中堅であまり見ない連中だったので
冒険者崩れかと思ったが、 まさか
「・・・・・少々お待ちを」
受付は奥に引っ込んだ。
彼女は上司に相談をした。
「酒場で管撒いてた連中が
「えぇ、 如何します?」
「・・・・・」
上司は少し考えた後に3人組と別室で話し合う事にしたのだった。
「おいおい、 何だこれは? 俺達にこんな態度取って良いのかよ?」
男は苛立ちを隠さずに言った。
「いやいや、 ちょっと困惑していましてね
こんな事は初めてなんですよ、 とりあえずお名前を伺っても?」
「サーフェスだ」
男は答えた。
「リヘルタ」
女も呟く。
「
「・・・・・一人可笑しい名前が居るな」
耳長の言葉に首を傾げる上司。
「【耳長】の魔法使いの名前は大体こんな感じだ」
「エルフは人間とは違うな」
「ッチ・・・エルフなんて創作だよ、 そんな物は存在しない
私達は耳が長いだけの普通の人間・・・いや普通の魔法使い?」
うんざりしながら言う白樺と黒檀の交差路。
「しかし長い・・うん? 白樺と黒檀の交差路?」
上司はふと何かを思い出した。
「もしや・・・・・
「「その通りだ!!」」
「暫く名前を聞いていませんでしたが・・・
って、
「・・・・・」
「一人辞めたんだよ」
サーフェスが言い捨てる。
「なるほど・・・・・噂を聞かなくなったので引退したのかと」
「引退だぁ!? するわけねぇだろ!! あの
激昂するサーフェス。
「それは失礼しました
では
「状況だぁ? 出会ったから殺した、 それだけよ」
サーフェスの言葉に困惑する上司。
「あの
既に腕利きの冒険者5人が向かっていたんですが・・・」
「知らんな、
「それは無いでしょう、 経験豊富な者達ですし
返り討ちに遭っても全滅はあり得ないかと」
「じゃあお前は俺達がその連中殺して横取りでもしたっていうのかよ!!」
サーフェスは大声で事実を叫ぶ。
「殺しはしないでしょうが横取りは充分あるかと」
「んだとてめぇ!!」
「待ちなさい」
サーフェスが戦槌を構えようとするのを止めるリヘルタ。
「落ち着きなさい、 サーフェス。
ギルドさん、 そこまで言うのならば証拠の一つや二つはあるんでしょうね?」
「無いですがギルドの規定により探知をさせて頂きます」
「探知?」
「えぇ、 【右道】の物探しで討伐依頼を受けた者達を探します
見つかれば話を聞いたり、 死体から情報を探ります」
「ちょっと待て【右道】の物探しでは妨害や範囲外
死体の著しい損傷が起これば探知は出来ない筈だ
白樺と黒檀の交差路が尋ね上司が答えた。
「その場合はギルドの規定により報酬を貴方達に払います
但し、 依頼を受けずに依頼を達成したので報酬額は下がります」
「幾ら?」
「2万Gになります」
「「2万!?」」
サーフェスとリヘルタが立ち上がった。
「冗談じゃない!!
「如何言う計算すればそうなるんだよ!!」
「元々の依頼料が8万Gで依頼を受けなかったので依頼額は半減
【右道】の物探しを行う為の必要経費で更に半分ですね」
「滅茶苦茶じゃない!!」
「素直に依頼を受けてくれれば助かったのですが・・・」
「ふざけんなよてめぇ!!」
「止めなさいサーフェス!!」
サーフェスが上司の襟首を掴もうとするのを止めるリヘルタ。
「・・・・・6で如何でしょう?」
「値段交渉は受け付けてません」
「王都ならば受け付けてくれたわ」
「一昔前なら受けたでしょうが、 今のご時世では値段交渉は出来かねますよ
色々と法律に引っかかります」
「・・・・・」
リヘルタは少し考えこんだ。
「なら素材はこっちが引き取るわ」
「それは構いませんよ」
「おいリヘルタ!! こんな安い金で納得出来るのかよ!!」
「しょうがないわ、 じゃあさっさと金を払って貰えるかしら?」
「まずは【右道】の物探しからですよ」
その後、 ギルドの【右道】の魔法使いの物探しが不発に終わり。
「怪しいな」
「ですよね」
ギルド職員達は
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