第103話 いつまでも続けて…🛤️2(風のように……)

………………~(ಥ_ಥ)💧💧


「そぅじ~……何泣いてんだよ?……暴れる照明はやっつけたよ?」



「あ、ああ、ありがとう……べるぅ~ぅぅん……ヒック……グスン……何でもないよ……」





岸川きしかわさん、最近どうしたの?なんか、いつもメソメソしてる気がするんだけど……」


 確かにジョンの言う通りかもしれない。特に、ジョンとはこうやって防衛隊の任務の時が多いから、どうしても先のことを考えてしまうんだ。

 この防衛隊は…………もうすぐ、お役御免になってしまう。


 先のことを考えると、また別の地域で防衛隊を組織して戦わなければならない状況はたくさんある。


 僕達の地域が、ベルのお陰で平和になってきたのは、とっても嬉しいことなんだけど…………あれ?変だな?また、涙が出て来るよ………



「ほら、そぅじったらさー…………はい、これ!」


 ん?……あ……べぇるぅぅぅぅ~~…………


「ああ、またーー。さぁ、……………………しっかりね……」


 また、情けないところを見せてしまった。


 ベルが、僕のために特大のタオルを用意してくれたんだ。僕は、それを見て、涙が余計に溢れてきた。

 そんな僕にベルは、何も言わず片手で抱えながら涙を拭いてくれた。

 そして、頭を撫でながら、そのままオジロン号に運んでくれたんだ…………。


 きっとみんなは、情けない隊長だと思っているんだろうなあ~。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 僕は、……気が付いた。見える天井は、……家か。


 最近、こんなのばっかりだなあ。悲しくなって、どうしようもなくなるんだ……。それで、ベルに迷惑をかけてる。

 戦いの後だと言うのに…………。



 ん?…………道理で温かいはずだ。ソファーに横になっているのは、僕だけかと思ったら、こんなところに居たんだ……。

 いつもは、お腹が空いたからと言って、一人で作り置きのゴハンを食べているのに……。



「べるぅ?……べるぅ?……お腹空いたんじゃないかい?」


「…………んん?……あ、そぅじぃ、元気になった?……大丈夫?」


「もう、大丈夫だよ…………ありがとうべるぅぅ……お陰で元気が出るよ…………さぁ、おいしいゴハンでも作ろうか?」



「…………そぅじぃぃぃ、…………もう少し……もう少し、このままで…………あたし、このまま、ここに居たぃぃぃ…………」



 ベルの顔が押し付けられていた僕の胸のシャツは、ぐっしょりと濡れていた。

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