第102話 いつまでも続けて…🛤️1(平凡な日常)


「みんな、出撃だ!行くぞ……ベルは攻撃準備、センセは主砲のバックアップ、メグは本部で通信カバーだ!」


「「「 了解! 」」」



「よし、オジロン号で出発だ!」


 今日は、総合文化会館に出撃だ!どうも、大ホールの照明機材にあのAiが仕込まれていたようだ。

 最近では、この町もほとんどクリアーされて、学校内には敵の残骸も残っていない。時々、町の古い施設などに痕跡が見つかるんだ。



「総司、あの大ホールは昔、よく町内の各学校が集まって演劇鑑賞会を開いていたんだ」


「センセ、思い出したよ……僕も小学生の頃、ここで“劇団コンダクトのチーターキング”を見たのを覚えているよ!」


「そうだなあ~……きっとAiは、ここにも小学生が集まると仮定して、自分の複製を仕掛けたんだ」


「そぅじ、着陸するね!」


「よし!ベル、着陸だ!……着いたら、正面玄関から突入するぞ!」


「了解!そぅじー!」





 こんなことも、もうすぐ終わるのかなぁ~………

 前を元気に走って行く“ベルフィール”…………僕は、後ろから追いかけるだけだったなぁぁぁ……

 忘れたくないなあぁぁぁ…………





「よ!岸川教頭、今日は最初から共同攻撃で行こうや!」


 そう声を掛けてきたのは、通称“悪の組織”の玉佐間さんだった。ただ、最近は凶悪なAiの攻撃も無くなってきたので、無理に玉佐間さん達が学校を壊さなくても良くなっている。

 だから、もうそろそろ“悪の組織”じゃなくて、《お助けグループ》とでも呼んだ方がいいかもしれない。




「了解しました、玉……いや、指令!」


「おう!……ジョン頼む!アンディスのチェインジだ!」


「了解しました指令!」


≪アンディス・チェインジ・フラッシュ・ゴーーー!!≫


ピカッアアァァー!~うふっんん、いやぁぁーん~『戦闘服モード・オン!』



 いやあ、さすがジョン達もチェンジが板に付いてきたなぁぁぁーー。


「あれ~そぅじ?……何に見とれてるのかなあぁぁ……あたしも途中で一回すっぽんぽんになった方がいい?」


「な、な、なにを言ってんだい。ぼ、ぼくは、戦いの状況をよく見て、作戦をだな……ああ、いいからベルは、中央舞台の照明装置の気を引くんだ」


「分かったよ、そぅじの為には、後で家でやってあげるからね!」


「おおおー、総司、何戦闘中に楽しい相談してんだよーーえ?この?」


 センセまで、そんなにニヤニヤしなくていいから、もー。


「んん!…センセと指令達は、放送室の照明取り扱い装置の解体をお願いします」


「了解!総司。……そっちは大丈夫か?」


「高背さんとジョンは、アンディスのバックアップだ!」


「了解!」



 さあ、後は、ベルの攻撃が旨く敵の意識を引き付けられれば、こっちのもんだ。


「うわっと、危ない!」


 やっぱり、敵の攻撃が始まったか!ベルが旨く避けてくれたな。


「ベル、気を付けろ!敵は、各照明の光にレーザーを仕込んでるぞ!」


「うん、避けながら接近するよ!」


「ベルちゃん、横――――」


「うあわっと!……サンキュウージョンちゃん!……このーーメガトンパーーンチ」



 グウワッチャーン……ドギャーーン



「ヒャアーーさすが、ベルちゃんのメガトンパンチは、未だ健在ね!」


「アンちゃんも気を付けてね!…………ほら、真上のスポット!!!」


「ううんっ!……ソレ!……」


 うまいぞアンディスも、真上の攻撃をかわしてる。


 だけど、かわしてばかりで、なかなか本体のライトへ攻撃ができないぞ!



「ベルちゃん!アンディス!…………これを使えーーーー、えいっ!」



「よし!受け取ったよ、高ちゃーーん、ありがとう!」


「頼むぞ!」



 あ!ベルとアンディスが、敵のレーザーを跳ね返してるぞ!いいぞ、だんだんと本体の大型スポットライトに近づいてる。

 そっか、高背君は、高圧縮ミラーを渡したんだな。

 この間、研究開発した奴だ。

 光を反射するだけでなく、ミラー部分で再構成をして、敵のレーザーを数倍に圧縮して反射できる高性能武器だな。


「あ、高背君、よく完成させたな……すごいじゃないか」


「いやあ、これもジョンの緻密な計算のお陰ですよ、彼女にかかれば、割り出せない計算はありませんからね」



「アンディス、ラスト行くよーー、最後は、アレよ!」

「了解、ベルちゃん!」


 それー、覚悟―――――!



≪必殺!ダブル・フライング・キーーーック!トリャーーーー≫




 グワッシャーーン……ボーーーン……ドッカーーーッン!



 やったなベル!見事だ!

 ……みごとだ!……み…ご………だよ~~(ಥ_ಥ)💧💧

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