第5話 趣味の合う相手がいい

「わあ・・・

じゃあ、いろんな科学や錬金術を勉強されるんですね。」


イリアは、顔を覗き込んできた。


私のオタク話に、食いついてきた!


いいにおいがする。


耳が、ぴくぴくと動いてかわいい。


私は、ショタ属性だったか?


「トラルティールのライテス卿は、天才でありながら、そう呼ばれたくなかったようですね。」


なんでかな?


「どうしてかな?」


「ライテス卿は、やさしい人だったんです。

だから、みんなのための発明を、多くした人だったみたいです。

だから、名声を嫌ったんです。」


「じゃあ・・・」


そうだ・・・


王立図書館なら、少なくとも古代文明から現代までの知識がある。


「放課後・・・

王立図書館にいこ!」


ヒーローモノでも、ライバルを倒すにはその過去を知ることから始まっていた!


「ま・・・

中には、どーでもいい人が書いたどーでもいい本もあるにゃ。」


ナキの言っていることは、ほんとにどーでもいい。


こいつのご先祖様ときたら!


「やった!

姫様と王立図書館だ。」


イリアの目が、きらきらと光っている。


くそッ!


これが、ショタっこの「必殺きらきら光線」か!


この地球の穢れきった労働者ハートには、まぶしすぎるぜ!


「姫様・・・初対面の男の子にめろめろだにゃ・・・」


ナキのセリフは、聞かなかったことにする。


いいぞ!


順風満帆だ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る