桜の樹の下には(梶井基次郎)

今キミの足元には死体が埋まってるんだよ!って言われたら、どう反応しますか?私だったら冗談抜きでドン引きします。りりです。

季節は気付けば夏になりそうです。ということで、今日は『桜の樹の下には』という小説(?)をご紹介します。なぜ今?と思ったそこのあなた。お口にチャックしましょうね。




ではまず、あらすじとして、書き出しの一文を抜粋しておきましょう。

「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」




ーーどういうことやねん!!!!そんな総ツッコミが聞こえてきますね。私もそう思います。でも仕方ないんです、梶井先生だもの。『檸檬』を読んだ方はこの意味の分からなさにも慣れているかと思いますが(まだ読んでいない方は、『檸檬』の紹介文も投稿していますので、読んでいただけると飛んで喜びます)、相変わらず謎にまみれてますね。

ところで、この方は一体どうして死体が埋まってると思ったんだろう?そこが一番の疑問です。ご安心ください、理由についてもしっかり言及されております。そちらについてもどうぞお楽しみに。あ、理解できるとは一言も言ってませんからね。でも二度、三度と繰り返し読んでいくうちに、なんとなく主人公の言いたいことが理解できますよ。そうなれば貴方も桜の樹を見るたびに「アッ…(察)」と思ってしまうはず。


この作品を読んでみるにあたって、個人的に一番注目して欲しいポイントは『桜の木の下で、主人公が「今ならできそうだ」と思ったこと』。これが一番意味がわからない。そこがこの小説の「オチ」にあたるのですが、「死体埋まってたらそれするのもっとイヤじゃない…?」と思ってしまう私がいる。でもきっと主人公にとっては違うのでしょう。貴方はどう考えるか、自分なりに考えてみるのも楽しいですよ。ぜひ実際に読んでみて、私に教えてください。


そして読了時間は、およそ5分。かなり短く読みやすい作品なので、スキマ時間にささっと読み終えてしまう方がいいかもしれません。時間を空けてしまうと「感覚」が鈍っちゃうかも。

また、青空文庫で新字新仮名、新字旧仮名の二つのバージョンが公開されていますので、好きな方をお選びくださいね。古語を読み慣れていない方は、新仮名の方をお勧めします。


それでは短いですが、本日はここまでです。

お読みいただき、ありがとうございました。この紹介文で、少しでも興味を持っていただけたなら幸いです!

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