夏 (令和六年)

ガザの火を見ようともせず子供の日



 ガザの火を見ようともせず子供の日


 あまり深く語る必要もないかとは思いますが、一応解説します。

 子供の日にいくつかのSNSを覗いたら、多くの人が連休に浮かれて楽しいメッセージを発信して盛り上がっておりました。

 一方で、空の彼方では大変な事が起こっているのですが、その話題を口にする人は、創作界隈では殆ど見かけませんでした。強いていえば、創作者ではない僕の友人がLINEでメッセージを送ってきたぐらいです。

 みんな目を逸らしているのか、そもそも興味がないのか、それとも、政治的発言をしないでね、というカクヨム(角川さん)の目を気にして息を潜めているのかはわかりません。

 ただ、僕が思うに、平和を望むことは目の前の大切な人を愛することと同義です。だって、いざ戦争やらになったとして、目の前の人に、


「心から愛している」


 とか言ってみても、


「嘘つき。本当に愛してくれるなら、どうして平和を守ろうともしてくれなかったの?」


 みたいな話になりかねませんから。だから、平和を求める行為や発言そのものには右も左もありゃしません。ただ目の前の人を大切にすることです。そういった意味では政治活動とはいえないし、遠くで失われていく命に打たれ、叫び声を上げたとしても、決して政治的な話ではないと思うのです。

 そういう忸怩たる思いもあっての俳句です。


 勿論、規約に配慮して、僕も極力発言には気をつけています。が、表現者としての最後の一線みたいなものについてはどうしても譲るわけにはいかないので、多少リスクがあっても詠まざるを得ませんでした。たとえ誰が認めなくても、表現者でありたいので。

 季語は「子供の日」です。



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