第20話 盛大な誕生日会
ここはイタリアのフレンツェ郊外
とある人物の誕生日会が行われていた
沢山の招待客
豪華絢爛な料理が次々と運ばれて来て皆歓喜の声を上げる
陽気な音楽とダンスで皆盛り上がり楽しんでいる
そのパーティの主役も妻と手を取りダンスを楽しんでいる
誕生日パーティの主役はリカルド・アンドリュー・ゲートリッヒ
イタリアンマフィアのゴッドファーザーである
「リカルドさんお誕生日おめでとうございます」
「時緒!君が南條公彦と結婚したと聞いた時は驚きと共に嬉しさが込み上げて来てね〜」
「結婚プレゼントがアレだったのはリカルドさんらしいとは思いましたが…」
南條公彦にとっては仕事の役に立つプレゼントだったようだ
それは日本の凶悪犯罪者の詳細なリストだったからだ
「言っただろ?借りはいつか返すとな!」
「私にとっては心配が増えて仕方なかったわ」
時緒は少し不満そうな顔で訴えた
「ごめんね時緒〜この人はこんな形でしか借りを返せないから…許してあげてね」
亜梨沙がそう時緒を宥めた
時緒は少し意地悪を言ってしまったと反省して2人にこう言葉をかけた
「今日の衣装はお2人共素敵ですね!」
「そりゃそうだよ!亜梨沙に頼んでミレット・カツラギにこの日の為に作ってもらったんだからな」
招待客の中にその衣装を手がけたミレット・カツラギこと葛城麦の姿もあった
「さすが我が娘…見事な仕事ぶりだな!儂も鼻が高いぞ!」
あとむやの2代目である葛城亜都夢は嬉しそうに笑っていた
「もう〜お父様は大袈裟ね!これくらい出来ないと世界のファッションデザイナーとして成功してないわよ」
「ふふ…姉さんも照れちゃって!」
葛城柳もそう姉を茶化した
「おお…この食材を用意してくれたのは柳だったな!お陰でこうして満足出来る料理を作って貰う事が出来た…感謝するぞ」
リカルドにそう言われて柳は照れくさそうに言った
「俺は俺の仕事をこなしただけですから…凄いのはこの料理を発案した兄貴でしょう」
そう言いながら兄であるあとむやの3代目である葛城東吾を見るのだった
「いや…俺は提案しただけで実際調理を指導したのは嵐志の奥さんだからね!」
あとむや4代目の嵐志の妻はフードコーディネーターであった
取材をきっかけに知り合って仲を深めて結婚していたのだった
「あの子達も来れたら良かったのに…仕事をくらい休めば良いのに…真面目なんだから」
武蔵と早苗夫婦と山吹と志堂光太郎の夫婦は仕事が忙しすぎて招待されていたもの参加出来なかったのだった
「彼等には俺から土産を送っておいたからな…まぁよろしく言っておいてくれな」
「土産って自分の誕生日なのに贈り物をしたのですか?」
リカルドは店を開店した時もイタリア製の置物を送っていたらしい
流石に店の雰囲気に合わなくて家に飾ってあるそうだが…
しかし…今更こんな事を言うのもなんなのだがこの誕生日パーティは一体総額いくらかけてるんだ?
まぁ招待されたみんな幸せそうだから良いんだけどさ
ちなみに大恩寺静と新夫妻はお寺の行事で欠席していましたとさ
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