第16話 姪っ子の為に
ある日の夕方
あとむやの勝手口から声をかけてくる人物が居た
「よう兄貴〜元気か?」
「柳?どうしたんだ店の勝手口から来るなんて珍しいじゃないか」
柳は普段は表から来る事が多いのだ
「今日はビジネスの話をしに来たんだよ」
「ビジネス?俺は輸入品の材料は使わんぞ?」
「兄貴のじゃなくて時緒のだよ!」
「時緒のだと?」
「実は良い洋菓子の材料が手に入りそうなんだよ」
「何?それは本当か?!」
東吾は目を色を変えて柳の話に身を乗り出した
しばらく2人でああでもないこうでもないと話し合ったようだ
「よし!それで頼むぞ柳」
「了解したぜ兄貴!」
「でも本当にお礼は要らんのか?ガメツイお前らしくない…」
「ガメツイってそりゃ無いぜ〜流石の俺も姪っ子の為なら何でもするぜ?」
「そうか…助かるよありがとう」
「良いって事さ!今度一緒に飲もうぜ!兄貴の奢りで(笑)」
その言葉を聞いた東吾は呆れ顔でこう呟く
「そうゆう所はお前らしいな」
「まぁその代わり兄貴の和菓子に使えそうな材料見つけたら優先的に回すからさ」
「だから俺は輸入品は使わんと言ってるじゃないか…」
「まぁまぁそう堅い事言いっこ無いだぜ」
○○○○○○
そんなやり取りがあった事を知らない時緒が帰宅した
「ただいま〜はぁ疲れた!お風呂沸いてる?」
「お帰りなさいませお嬢様!お風呂とお食事の支度が出来ておりますよ。どちらを先になさいますか?」
葛城家のお手伝いさんがそう聞いてくる
「ん〜とりあえずお風呂に入りたいわ」
時緒はお風呂場に向かってると妹の山吹が声をかけた
「お姉ちゃんおかえり〜私も一緒に入って良い?」
「良いわよ〜」
そして姉妹で久しぶりにお風呂に入った
「お姉ちゃんって着痩せするよね…私なんて」
「何言ってるのよ〜山吹はこれからじゃ無い。形は良いんだから自信持って良いと思うわよ?」
山吹は時緒の胸を徐に触った
「やっぱりフランスに行く前よりも2サイズくらい大きくなってる…羨ましい!私にも分けてよ〜」
「ええっ!ただ太っただけよ!それより山吹こそスレンダーで良いわね〜」
そんな会話に聞き耳を立てていたのは風呂場の隣の部屋に居た嵐志と武蔵の兄弟と紫堂光太郎と南條公彦の4人だった
4人はお風呂を上がった後に風呂場の隣の食堂室で夕飯を食べていたのだ
「山吹ちゃん羨ましい!」
「時緒ちゃんの胸触れるなんて…」
「おいおい…お前ら変な想像するんじゃ無い!」
2人の会話に呆れ顔でツッコミを入れる嵐志
「紫堂さんも南條さんも鼻血出てるよ…」
そして武蔵も冷静にツッコミを入れる
「早く食事を切り上げないと身体が持たないぞ…」
「いや…どんだけだよ!」
すかさず嵐志がツッコむ
その様子に武蔵は苦笑いをするのだった
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