第34話
翌日、俺はクラリス達を探した。
そして彼女達はすぐに見つかった。この三年の間にA級ランクに昇格し街でも有力なパーティとなっていたからだ。
あと、変わっていた点としては俺の変わりにレンジャーの女が加入している位で、他のメンバーに変わりは無かった。
そんな極光の刃は、クラリスを筆頭に個々でも有名で目立つ存在になっていたので、秘密裏に接触するのは難しくなっていた。
俺は隠密行動をとりつつ、ネルソンが一人になり、かつ周囲に人が居ない状況を待った。
簡単に言えば夜の寝室。
女を連れ込んでいない事を確認しつつ、俺はネルソンの枕元に立った。
気配を少し揺るがせただけで気が付いたのは流石だ。
俺は久しぶりにネルソンに話しかけた。
「よっ、久しぶりだな?」
「誰だ!?」
当然かもしれないが声だけで俺だと判断出来なかったらしい。
すこしだけ悪戯心がわきからかってみる。
「だから、俺だよ、俺」
「だから誰だ。霊体の気配ではない、暗殺者なら私はとっくに死んでいるだろうし……」
この状況で考え始めるネルソン。
まあ、お遊びはこのくらいで十分だろう。
「ふっふ、俺さ、同じパーティだったゲイルだ」
「なっ、そんなはず無い、ヤツはカーリーン神の生贄になったはず」
ネルソンが焦った声で答える。
一方俺はというと、ネロって外ではカーリーン神なんて呼ばれてるんだなんて考えていた。
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