WW2の続きを始めよう
MEX(メキシコ)から態々飛んできた蚊をピギーとか言う反則兵器で叩き落としてから1週間と数日後。
俺達はようやくそれなりの防空網を構築し、最低限の安全を確保できるようになっていた。
急ピッチで作ったら多分穴だらけだろうけど、少なくとも土を取り除くことぐらいはできる。
ちゃんと情報部隊とかも作ったので、適合の動きとかもある程度は分かるはずだ。
おばちゃんがいてくれて良かった。ハッキングのマニュアルとか用意して欲しいって言ったら、あっという間に用意してくれるその腕は確かだよ。
独自のネットワークを使っているし情報が抜き取られることも少なそうだね。
「よ、ようやく終わったっす........疲れた」
「お疲れレイズ。お陰で背中からぶっ刺される心配はなくなっただろうよ。これで心置き無く暴れられる」
「腱鞘炎になりますよ。いやマジで。こんなに契約書を書いたのは久々っす。途中から何も書いてるのか分からなくなってきて、ゲシュタルト崩壊を起こしてましたよ」
「CH(中国)の技術をぬすむことが出来れば、ある程度は楽になるはずだ。もう少しの間だけど頑張ってくれ」
この2週間、とにかく契約書の作成を続けていたレイズの顔は死んでいた。
ほんと、お前の能力が便利過ぎて頼るしかないんだよね。ごめんね?仕事がめちゃくちゃ増えちゃって。
「ウイッス。それで、こちらが攻め込む準備は出来たんですか?」
「そりゃもう出来ているさ。何せ、カチコミに行くのはたったの九人だからな。第三次世界大戦だってのに、兵士が9人しかいないとか笑えるぜ」
「過去の歴史を見ても、たった9人で戦争に挑むバカは居ないだろうよ。まぁ、その分小回りは効くと思うがな」
「ボスが居ますからね。あの超大国USAを相手にたった一人で掻き回した挙句トップの首を変えてしまったような人です。CH(中国)ごときなんとでもなりますよ」
「まぁ、グレイお兄ちゃんの事だしな。私は何も心配していない。寧ろ、派手にやりすぎてCHの大地が滅びないか心配だ」
「全くねん。下手をしたら国民全員が消え去るわよん」
「フォッフォッフォ。儂はそれでも構わぬぞ。どうせ連合国からの力を得なければ敗戦していたような負け犬共の種族じゃ。ぶち殺したとしても、仏様は許してくれるじゃろうよ」
「私も久々に本気で暴れられそうで楽しみだよ。次いでに周辺国家も蹂躙ちゃっていいんじゃない?」
なんでこいつらは、たった9人で国家相手にカチコミをかける事にこんなにも肯定的なのだろうか。
俺はもう諦めているし、立場があるのでこんな感じでいるけどお前たちはもう少し不安がってくれよ。
自信満々なのはいい事だけど、その自信が空回りそうで怖いわ。
そんなことを思いながら浜辺でぼんやりと待っていると、バカでかい鮫が姿を現す。
我らがマスコットにして戦艦すらもおもちゃとして遊ぶ世界最強のサメちゃん艦隊を纏める、ママザメだ。
「ゴフー?」
「おっと、悪いな呼び出しちゃって。今から敵国に行くから送ってってくれ」
「ゴフー!!」
ママサメは“頭に乗れ”と言わんばかりに頭を下げるので、俺はその頭を優しく撫でてやる。
その隣にはパパサメ。なら俺は、こっちに乗らせてもらおうかな。
「頼むぜ
「ゴフー、ゴフー?」
「え?ママの方に乗らなくていいのかって?あっちでもいいけど、パパの方が話は会うしな。暇つぶしに話そうよ。この前は奥さんとの出会いの話を聞いたし、その後の話も聞かせてくれ」
「ゴフー!!」
「あはは!!体を擦り付けないでくれ。鮫肌は俺には痛いんだから」
パパサメに乗らせてもらうと言うと、パパサメは機嫌よく俺の体に肌をこすり付けてくる。
痛い痛い。愛情表現をしてくれるのは嬉しいけど、それ結構痛いから抑えてお願い。
ニッコニコの笑顔で甘えてくれるのは構わないけれども、俺、普通の人間だから勘弁してください。
「ナー?」
「ゴフー」
「ナー!!」
「ゴフー!!」
俺に甘えてくるパパサメに構っていると、俺の影の中からナーちゃんが出てきてパパサメの頭の上に乗る。
ナーちゃんもやる気十分みたいだな。スーちゃん?スーちゃんは俺の頭の上で寝てるよ。いつもマイペースだね。
『ピギー?』
「ピギーにももしかしたら出番があるかもな。その時は頼むよ」
『ピギー!!』
先週大活躍であった滅びの化身たるピギー。正直あまり使いたくは無いが、多分使う時は訪れる。
その時は頑張ってもらうとしよう。あ、封印は解かないでね。この世界そのものが滅びて終わるから。
やるにしても、せめて俺やリィズ達が死んでからにしてください。
「ほんと、ボスは魔物に好かれてるな。魔王にでもなるつもりか?」
「俺は坊やを殺す趣味は無いさ。シューベルトになるつもりもな」
「そっちの魔王じゃねぇよ。魔の頂点に君臨する魔王の話だ。誰が音楽の授業を始めたんだよ」
「あぁ、てっきりMy father my fatherの方かと思った。シューベルトも紛らわしいもんを作ったな。後、俺は魔王になるつもりなんかないぞ。そもそもこの子達は友人であって配下じゃないし」
「........俺から見たら同じように見えるけどな?」
そうか?そんなもんか。
魔物の力を借りているというのは同じだしな。
俺はそう思いながら、パパサメの背中に乗り込む。
「それじゃ、諸君。我が国建国以来の初めての戦争だ。赤色に染った共産主義者の糞共に、殺戮される恐怖と言うのを再び思い出させてやるとしよう。連合国の力を借りてようやく勝てただけのドブネズミ共を、しっかりと駆除しに行かないとな」
日本が最も不幸なのは、隣に中国と韓国が居ること。
かの有名な福沢諭吉先生が言っていたのだから間違いない。
なら、そいつらをぶっ潰して俺たちにとって都合のいい傀儡国でも作り上げた方がまだマシだ。
なんなら、
何故ならば、奴らは敵だから。
この世界に染ってしまった俺が、同じ人間だからと言って慈悲をかけると思うなよ?完膚なきまでにぶっ潰してやる。
「先ずは主要都市の1つ香港!!第二次世界大戦期の時のように、俺達がこの国を支配してやろう」
八咫烏の翼は開かれて、日出ずる処の天子、死を日没する処の天子に致す。
第二次世界大戦の続きを始めよう。
次は邪魔者は入らない。確実に、そして1人残さず駆逐してやるよ。
俺はニィと笑うと、限界まで格好つけて宣戦布告の言葉を叫んだ。
「さァ、戦争を始めよう!!」
【八咫烏(ヤタガラス)】
日本神話に登場するカラス(烏)であり、導きの神。神武東征の際、高皇産霊尊(タカミムスビ)によって神武天皇のもとに遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされる。一般的に三本足の姿で知られ、古くよりその姿絵が伝わっている。
日本サッカー協会のシンボルマークとしても使われている。
1.名無しの神
【ゲームスタート】グレイくん、第三次世界大戦RTAを走り始める。
2.名無しの神
どうせ理論値更新して世界新記録を出す定期。何をやっても神になれる男が、戦争に手を出しちゃいかんでしょ。
3.名無しの神
どうせ二ヶ月もしたらCHは陥落する。そしてバルカン諸国かMEX辺りに攻め込むよ。
4.名無しの神
んなばかなって言いたいけど、グレイくんならやりかねないのがなぁ........何気に防衛もちゃんとやってたし、普通に有能なの笑える。
5.名無しの神
グレイくん、自分に“これはゲームだ”って洗脳をかけることで最大能力を引き出してるからな。思い込みの力ってすげー
6.名無しの神
人も洗脳できて自分にも洗脳できる。あれ?グレイくんって実は催眠術師だった?
7.名無しの神
グレイ君なら否定できないのが笑える。それにしても、サメちゃんってクソ強かったんだな。多少は強いとは思っていたけど、戦艦相手に遊び始めるとは思わなかった。
8.名無しの神
魚雷を普通に受け止めてたの笑う。何がやばいって、これ子供なんですよ。しかも、そんなやべーやつをグレイ君はあっさり無力化できてるんだよなぁ。
9.名無しの神
そういえばそうだった。やったねグレイ君!!戦艦よりも有能だということが証明されたよ!!
10.名無しの神
何気に世界樹の加護もやってる事エグくて笑う。ミサイル弾くとかぶっ飛んでんだろ。どうやってこの国を攻略するんだ。
11.名無しの神
でも、航空機とか戦艦は入ってこれてるんだよね。なんでだろう?
12.名無しの神
教えて!!有能神!!
13.名無しの有能神
世界樹ちゃん、国が対応できる戦力があるなら手を出さない模様。ミサイルは対応できないと判断して、守ってくれたみたい。
ちなみに、攻略は不可能だと思うよ。なんかやべー航空戦力も手に入れてるし。
14.名無しの神
なんで全部弾いてくれないの?
15.名無しの有能神
予想では、世界樹ちゃんにもやれることの限度があるんだと思う。で、力を常に解放する訳にも行かないから、その力をセーブする為にも対処できるなら流しちゃえって感じかな。
実際、戦艦はサメちゃんたちが対処出来ていたし、航空機もグレイ君が落としてたしね。
16.名無しの神
グレイ君と言うか、ピギーちゃんが落としてたけどね。何度観てもおかしいだろアイツ。なんでこの世界に存在しているんだ?
17.名無しの神
グレイ君と同格レベルで存在してはならない存在なんだよなぁ。ピギーちゃん、やばくね?
18.名無しの神
いや、世界を3度滅ぼした存在と引き合いに出されているグレイ君の方がヤベーだろ。なんなら従えているからね?なんで自分よりも明らかに上位の存在に対してあんなにフレンドリーなんだ。危機感がないのか?
19.名無しの神
ヒント、慣れ
20.名無しの神
ヒントになってないし、だとしてもおかしい定期。人類のバグって存在するんやなって。
21.名無しの神
人類のバグというか、世界のバグ。絶対最初にグレイ君を転生させた神様困ってるよ。ちょっと暇つぶしに遊んでみようとしたら、自分の庭に大災害を齎してんだから。
22.名無しの神
庭に蝶を離したら、知らん間に竜巻起こしてた。そんな感じか。
23.名無しの神
リアルバタフライエフェクトw
たった一人の人間が、ここまで世界をはちゃめちゃにするとは思って無かったんだろうなぁ。
24.名無しの神
流石にここまでの混沌は求めてないわな。次グレイくんが死んでも、転生させる神様いなさそう。だってその内超次元体とかになって、神をも殺してきそうだし。
25.名無しの神
グレイ君ならワンチャン神の力を借りずとも転生する説。なんならピギーちゃん付きで。
26.名無しの神
くっそ迷惑で草。頼むから転生せずに輪廻の中に言ってください。お願いします何でもしますから。
27.名無しの神
ついにグレイ君神からも厄災扱いされてて笑う。もう神様と同格じゃん。
後書き。
この章はこれでおしまい。いつも沢山のコメントをありがとうございます。全部読んでるよ。
次回は、どっかのヤベーやつが大暴れします。強い強い言われて、あんまり活躍の機会がなかったヤベー奴です。
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