秋空を仰ぎて

「空が高くなったな」と思う度に

執着していた想いからの距離を知る

もはや言いたい事も叫びたい事も無くなったけど

いや叫ぶことすら諦めてしまったのかもしれない


「元気でやってます」と言うにはもう遠くなって

彼の日もすっかり思い出に成り果てて

生きてるか死んでるかと言えば死にきれず

相変わらずそんな日々を行ったり来たり


それでもこの秋空だけは今日も変わらず

空っぽな心に高い空だけがどこまでも遠く

その空を切り裂く飛行機雲に想いを寄せる

誰かの希望が今日も空を翔ける


昔と変わらぬ僕は今日もまた自嘲して

急ぐ雑踏に身を投げ捨てる

時間だけがただ過ぎていく

何も成せず過ぎていく

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