夏風に吹かれて

雨上がりどこか高い夏の空

陰った僕の陰を太陽が「ざまあねえ」と笑う

今日が始まりの日

そんな僕に相応しいクソッタレな日


息苦しいような熱風に吹かれて

あの息が出来なかった日々を思い出す

悩みに潰れ寝過ごした最悪な夜

「生きてて良かった」と思う日はまだ少ない


「苦しみはいつか終わる」

そのいつかをずっと探してる

どこかで喪くした幸福を亡霊のように探してる

見つけたと見開けば逃げる蜃気楼


そんな悲しげな詩を綴り

時は過ぎる

僕は変わらず

暮れて光るあの星々に手を伸ばす


人に期待するなと云うのは簡単だが

この本に書かれてるシナリオと僕は違う

「ご勝手に」と嗤われるのはもう慣れっこだ

その日々の先が今日の暮れだ


そろそろゾンビが蠢き出す

それに抵抗する術を僕は知らない

そんな事を考えてら

まだ初夏の温い風に吹かれて

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