第7話 入社1か月終わり まさかの…
今日も今日とて、戦力になるべく頑張ろうと気合を入れて支社へ向う。
1日サイクルの仕事はほぼ覚えてきた。メモを見ながらだけども。
ヨレヨレになってきてるけど…。
総務と経理両方なので、すき間すき間に色々な事をこなしていく。
忘れないように、今日中にしなくてないけない仕事、2、3日後に
終わらせなくてはいけない仕事と優先順位をつけていく。先輩に
チェックと確認をしてもらいながら進めていくが、只今4月下旬。
ここの会社の決算は3月末、経理にとって、3月より4月の方が割と
悲惨であるとのこと。3月の請求書見落としてないか必死である。常時
取引がある所なら落としはないが、常時取引がない所もあるので注意が
必要とのこと。旅費の精算も出し忘れがないか確認しないといけない。
未払金計上を忘れずにしないといけない。
まぁ下旬なのでほぼ支社での決算業務は終わっていて、本社から質問や
足りてない書類の郵送を頼まれるくらいだけど。
そんなこんなで、あっという間に昼時である。
先輩にチョイチョイとこちらに来るよう手招きされる。
何か間違えでもあったかなと思いながら、素直に先輩のそばに行く。
言ってなかったんだけどね、私5月から本社に異動なの。
と少し先輩は申し訳なさそうな顔で私に言った。
ポカンと口を開けてしまった。急速で頭が回転する。
……っちょっちょっと待ってくださいよ。残り一週間もないじゃん。
ええええええええええええ。先制パンチ上司と二人ではキツイ。
あの人、さっき営業の人が書類はこうしてまとめてくれた方がありがたいっていう指導をくれた人に、若い子だからってチヤホヤ優しくしてさぁって突っかかって
た。営業の人は焦りながら、チヤホヤしてないよ~。上司の人がやりやすい様にアドバイスしただけだよ~。ってすたこらサッサと退散していった。
うーむ。……やっていける気がしない。
口を開けたまま、一言も発しなかった私に、まずいと思ったのか逃してはならん
と思ったのか知らないがガシッと肩を持ち、本社に行くだけだから、退職するわけじゃないから、本社に電話してくれればいいだけだから、だからなーんにも問題はないからと言われた。
その後、何と答えたかなーんも覚えてないが、家に帰ってから先輩の本社異動の件を
話したら、まぁ退職じゃないし、本社に異動ならわからなくなったら、聞くことは出来るからいいんじゃないの。と言われた。
家族に話したらスッキリして、まぁそんなものか、本社にいるなら何とかなるかと思いなおした。
世の中、そんなやさしくなかった…。
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