第5話 入社1か月目 入社式
遂に入社式である。
自分がなーんにも4月以降の事を考えてないまずい状態だと気が付いてから
あーでもない、こーでもないと色々、突貫だが見れる形にはしたと思う。
社会人になるためにはお金がかかるね!鞄、スーツ、化粧品…。化粧・洋服の流行なんてサッパリわからなかったから、本当にありがとう姉上、足を向けて寝られません。
まぁ、サヨナラ、大学生活。コンニチワ、社会人1年生!
本社に向かうが周りに初々しさがありそうな社会人1年生とみられる人が
見当たらない。いたらついていこうと思ったのに…。なんとなく心細い。
式の会場についたが、歴年の猛者らしき人しか見当たらない。
もはや間違えたかと思ったが、部屋の前には会社名・入社式の文字をしっかり確認してきたから大丈夫と何度も思っていた。が、あまりにも猛者らしき人しか来ない事に不安になり、(着いてから5分もたっていない) 携帯が鳴って、しょうがない、ちょっと部屋の外で確認しなきゃ!という振りをしながら、もう一度ばかりでなく、二度三度部屋の前を確認していた。
これ、どうしたらいいの?本社に電話かけて聞くべき?
でもなんて聞くのさ?
本会場に着いたのですが、会場間違えました?
・入社式って書いてあるがな。
猛者らしき人しかいません?
・これ聞き方おかしいがな。
私一人ですか?
・そんな事知りませんがな。
後、10分待ってみる?
・待ってたらどんどん遅くなるがな。
猛者らしき人と話しかければいいじゃん?
・間違ったら恥ずかしいし、はぁ?って顔されたらどうするがな。
と時間もないのに、頭の中で一問一答をしていた。
時間の無駄遣いである。
結論から言うと堂々とそこで大人しく待っとれ!!が正解だった。
ただ単に会場に着くのが早かったのと支社勤務は私のみで、残りの人達は本社勤務で時間前に顔合わせで各課に挨拶に行っていたらしい。ついでに今年の新入社員は男性3人、女性3人の私を含め全部で6人、会場にいた猛者らしき人達は中途採用の方だった。で、猛者の人たちは、支社勤務だけど、私と一緒の支社の方はどうやらいないらしい…。切ない…お喋りしたい。
5人はすでに仲良さそうに話していた…。いいなぁ。
入社式の前でかなり疲れた私は式に緊張することもなく、社長の
変革の時ですがこれを乗り越え頑張っていきましょう。とのご挨拶を聞き、
その後、通常ではもうかかわらないであろう雲の上の偉い人達のありがたい
お言葉を聞いた後、研修会場へと移動した。
なんか、うまくやっていけるかなぁ。すでに浮いてる気がするけど支社勤務だし
研修期間でなんとかコミュニケーションはとっていきたいなぁ。
そういえば、退職するまで、社長の新年度のあいさつは変革の時ですが…だった。
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