後日談 『これまでも、そして、これからも』

 時刻は18時。


 俺と紗季は肩を並べて電車に揺られていた。


紗「予想外に寝過ぎちゃったね」


隼「いや、すまん……俺も寝てたわ」


紗「ううん。隼人は悪くないよ」


紗「でもさ」


隼「ん?」


紗「腕枕は頼んでないよね、私」


隼「っ! いや……えーっと……」


紗「ね、なんで?」


隼「……理由は特にない。なんか首、痛めそうだったから」


紗「へー、そっか……ふふっ。」


隼「なんだよ」


紗「いや、なんか大切にしてくれるんだなーって」


隼「勘違いすんな」


紗「はいはい。じゃあ仕方ないから、そう言うことにしといてあげる」


 そう言って、紗季は心地よさそうに鼻を鳴らす。


 きっとこのことは未来永劫、ネタにされ続けていくのだろう。


紗「ね、隼人」


隼「次はなんだよ」


紗「アホか。ホント」


隼「おい、やめろ」


紗「あはは♪」


 これまでも、そして、これからも。






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