後日談 『腹を満たすは、肉まん二つ』

紗「ん〜。詩帆にあげちゃった手前、なんかお腹減ってきたかも」


紗「……とは言え、お金そんなに持ってきてないし……」


—— ありがとうございましたぁー。


隼「ふぅー腹へったぁー……さーて帰ったら早速……」


紗「お、隼人じゃん」


隼「ん? あぁ、紗季か。奇遇だな」


紗「うん。きぐーだね……って、隼人もお腹減ったんだ」


隼「いや、なんで分かんだよ」


紗「ん〜っとね、その袋の形から絶対肉まん」


隼「すげーな、探偵かよ」


紗「でしょー。こう見えてもコンビニの肉まん歴……って、え、なにそれ?」


隼「ん、当てたから一個やるよ」


紗「いや、でもそれ、隼人が食べるつもりで買ったんでしょ?」


隼「まぁ、そのはずだったんだけど、今考えれば、食い意地張った気もしないこともないなって、思いはじめてな」


隼「だから、もらってくれると助かる。それに、なんか腹減ってそうだし」


紗「……ふふっ。そっちだってエスパーじゃん」


隼「ん?」


紗「ううん。ありがと」


隼「ん。それじゃ、食いながら帰ろうぜ」


紗「うん」

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