色盲
崑崙虚 太一
色盲
きいろやあか、あおの点の集まった絵
その中に数字が書いてあるという
自分には 何がなにやらわからない
みんなが自分をからかう
何をからかわれているかもわからない
色覚異常だと言われた
自分があかだと思っている色と
みんながあかだと思っている色
同じようで違うらしい
怖くなった
みんなと見ている景色が違うと
悲しくなった
みんなと見た景色の印象が違うと
教師が言った
何も見えない人だっているのよ
そういうことじゃないんだよ
その日みんなと遊んだ帰り途、大きな夕日を見た
その時ふいに思ったんだ
みんなにはこのきれいな夕焼けどう見えてるのかな
こんなきれいな夕焼けなのに、なんで泣かずにいられるのかな
大人になってもわからない事は増すばかり
何が正しいのか、誰が正しいのか、自分がまた間違えているのか
ただこれだけは言える
あの時涙を流せるだけのきれいな夕焼けに出会った自分の瞳は
あの時のみんなの瞳よりほんのちょっといい仕事してた
色盲 崑崙虚 太一 @konronkyotaro
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