第41話 女はどんな時でも美しい!
「ユミナ。聞いてもいいか」
氷道を歩く私をに質問するレオ。少し神妙な面持ちだった。
「どうしたの?」
「俺のことさ〜」
下を向いているレオに近寄り、手をとる。
「私はレオ、好きだよ」
照れくさそうに残った手で頬かかくレオ。
「面と向かって言われると、恥ずいな」
「嫌なら、やめるよ?」
「いや......時々で良いからやってほしい」
「りょ〜か〜い!!」
「それでさぁ、俺の......」
レオは動物態をよく使っている。理由は至極単純。
「私は気にしないけど」
レオの体は切り傷が目立つ。大小様々な傷。レオはヴァルゴ同様、戦闘狂。戦うことをこよなく愛し、戦いの場こそ、自分の居場所。でも......
「やっぱり、オンナに傷があると」
「まーそれは、わかるけど。それだけレオが戦ってきた証拠。勲章ってやつ!」
「気にならないのか、俺の身体を」
「全然!」
「......」
自分の従者を蔑ろにはしない。たとえ、どんな過去を持っていたとしても。
「私の従者に、下を向く人はいないよ。胸を張りなさい!!」
煙から出てきたライオン。
「ユミナ。良いか?」
レオの前に手を差し出す。
「愛情表現だっけ。良いよ!」
二度目だけど、慣れない。HPが減る以外ステータスに変化はない。変化があるとすれば、レオの方。目を瞑り、一生懸命、私の手を弄っていた。初めに甘噛みしたのち、私の手を自分の口の中で舐めまわしている。氷道でライオンから手を貪られる体験。なかなかにレアな状況。
「ねぇ、鼻息荒くない?」
質問を無視された。
「おーい。レオさんや〜」
しばらくして、口から解放された私の手。
「こうも夢中になるとは、俺も不思議だ」
「これからも夢中になってよ」
「了解だ、愛しきユミナ!」
「早速だけど、背中乗りたい。疲れた......」
レオの了承なしで背中に乗る。
「かっこいいと思ったのに......大丈夫だよね、俺?」
「進め!! レオ!!」
「へいへい。主!!」
NPCN:【レオ】
性別:【女性】
種族:【星霊】
職業:MAIN:【星闘】
SUB:【剣闘士】
Lv:90
HP:900
MP:80
STM (スタミナ):500
STR(筋力):700
MAT(魔法攻撃力):0
DEX(器用さ):210
AGI(敏捷):400
VIT(耐久力):600
LUC(幸運):0
CHR(魅力):0
〜装備欄〜
頭:獅子の星獣剛
上半身:獅子の星獣剛
下半身:獅子の星獣剛
足:獅子の星獣剛
右武器:
左武器:
装飾品
①:獅子座の指輪
②:ウラニアの指輪
③:王者の立髪
〜スキル欄〜
・形態変更(モデリング)
・波動霧消(デネボラ)
・接触禁止(セクメト)
・
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・ウォール=ウォール
・スラッシュ・ビヨンド
・カイザー・プロテクト
・マグニティVS
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・
〜黄道(ホロスコープ)スキル〜
・オオグマ
・コグマ→LOCK
・コジシ→LOCK
◇
「で、そうなったと?」
ヴァルゴに両頬をつねられる。
合流した私たち。クイーンと何やら言い争いをしていたヴァルゴもレオの和かで嬉しそうな表情を見て、危機感を覚えたのか、私の両頬を餅の伸ばすように触り始めた。
「あのぉ、ヴァ゛ル゛ゴ!? い゛た゛い゛」
「お嬢さまは、本当に人たらしですね」
人たらし? 意味がわからない。わたしはただレオの毛を触っていただけ? ペットの毛を見繕うように接していただけなのに......
「今日はこれくらいで、許してあげます」
解放された私の頬。若干、HPが減った。
「ねぇ、ヴァルゴ」
「知りません」
「ねぇ~ なんでむくれているの」
「むくれてません」
「むくれているじゃん!?」
「お嬢様の目がおかしんです。私は、決してむくれていません。たとえ、むくれていたとしても、お嬢様には関係ありません」
「私には関係ないなら、なんで顔を見せないの」
「空、綺麗ですね」
「おーい、っここは洞窟だよ。脳細胞萎んでる???」
「......失礼ですよ!!」
あっ、加速スキルで逃走を図ろうとしてる。逃がさないわよ。
「こら、待てぇ!!!」
「来ないでください!!!!!!!!!」
私とヴァルゴのカーチェイス? を面白ろ可笑しく見ているレオ。
「バカだろ、アイツら......ああいう主も悪くねぇ〜な!」
対照的に心が不安定で立っているのがやっとのクイーン。
(私の
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