シーズン2 一章 【極寒編】
第30話 ベットでの戯れあいは、カップルの特権
どうも、
あれから色々、あったよ。ヴァルゴ達は号泣するし、新たな従者のフェーネの紹介と性癖をフェーネ自身が暴露するし、アリエスの爆弾発言で息を荒げながらみんな迫ってくるし、獅子座の石像を出したら、また大号泣するし......とにかく濃厚な時間を過ごした。ログアウトする前に一度、確認することがあった。
それは、謎の孤島に再度行けるか。
結果は、行けた。
真っ先に興味を示したタウロスが行ってきます!! って駆けて行った光景にまさかの全員が惚けるとは思わなかった。
タウロスの後を追ってみんなで行き、隅から隅まで探索して研究所も私たちの拠点にした。外敵の侵入と内部からの脱出不可のバリアがあるから、プライベート別荘が出来上がって内心、ウキウキ状態。
タウロスが必要なアイテムを回収したのち、一旦撤収して懐かしき我がボルス城にたどり着いた。なんか......一気にやることが増えて体が追いつかない。とりあえず、ロベルティーナさんに貰った『
◇◆◇◆◇◆◇◆
「あの〜
ベットで私の体を抱きしめているのは白陽姫ちゃん。ログアウトすぐにタイミングよく白陽姫ちゃんが部屋に入ってきた。自分の言ったことは必ず実行する性格なのか労いをしてくれた。
「せつなのお腹、気持ちいい」
贅肉はないと自負している。だからと言ってモデル体型とはいかない。そんな脆弱な体を持つ私のお腹をまさぐる恋人の白陽姫ちゃん。布団の中に潜伏する白陽姫ちゃんは上下下着姿。
部屋に入ってくる時に来ていた服は部屋に脱ぎ散らかしている。白陽姫ちゃんの性格ではあり得ない所業。それだけ、私のお願いを断ったことに負い目があったんだろう。部屋に入ってすぐ、強引なアプローチ。そして、今に至る。
「やめてよ、恥ずかしい......」
潜り込んでいる白陽姫ちゃんは私の声を聞いていない。手の動きがいやらしい。むず痒いがそれ以上に私の心臓が死んでいる。大好きな人が私を抱きしめている。ドキドキが止まらない。
布団から抜け出し、真正面に顔が出てきた。
「顔いい......あっ」
しまった、つい心の声が。
頬を撫でられる。完璧な顔に加え、白陽姫ちゃんの綺麗な手。慣れたと思ったが白陽姫ちゃんの手が触れたことで、私の顔は熱くなる。
「せつなにしか、見せないよ」
徐々に白陽姫ちゃんの顔が赤く染まっていく。顔を手で覆っていた。珍しい......
「可愛い......ふふう」
「笑わないでよ」
「えぇ〜 無理〜」
「せ〜つ〜な〜〜」
覆い被さる白陽姫ちゃん。やばい生命の危機。
「やめてよ......あっ!?」
ベットでキャットファイトした拍子に私のVR機器が床に落ちた。
「ごめん......うん? せつなもVRゲームをやるのか」
拾い上げ、再び落ちないように私の机に機器を置いてくれた。
「そうなんだ!! ゲームのおかげで白陽姫ちゃんと恋人になれたんだ!!」
首を傾げる白陽姫ちゃん。
「どういう意味?」
「実はね......」
私の話が終わり、口を開く白陽姫ちゃん。
「そんなことがあったんだ。全然知らなかったよ」
「このゲームと親友の
いや、訂正しよう。
「実は私もVRゲームをやっているんだ。さっきの連絡もゲームの仲間からだったんだ」
「そうだったんだ。白陽姫ちゃんもゲームやるんだね」
「友人に誘われてね。気づいたらハマっている」
「なんのゲームなの?」
「『オニキス・オンライン』ってVRMMORPGのゲームだよ」
「えっ!? 私もだよ、今やっているゲーム」
しばしの静寂が部屋に漂う。
お互いの笑声が部屋に響く。
「いやぁ、偶然ってものもあるんだね」
涙を拭う私。
「そうだね。本当に偶然で、嬉し涙も出てきたよ」
「そうだ!! 同じゲームをやっているんだから、今から行かないか?」
「......行く!!」
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
アリエスが言った爆弾発言。
「アタシといた時のユミナ様はアタシにイジられて嬉しさ全開のお顔をしてました。しかも、『もっと叩いてください、罵ってください』っと恍惚とした表情で明言していました。楽しかった!!!!」
「えっ、言ってないけど?」
「へぇ〜 お嬢様、本当ですか?」
「いや、だから。一ミリも言ってないよ、信じてよ!?」
「口では信用できません。体に聞きます」
ユミナは危機を察知し、即座にログアウトした。だから、アバターのみで抜け殻のユミナがどうなったから従者たちしか知らない。
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