第104話 異文化!! どっから撮っても、画になる
「わ、私は......」
モジモジしているヴァルゴ。可愛い!!
「なぁ〜 お嬢......」
哀れな目で私を見るタウロス。
「これはユミナ様のため、そうです。これはユミナ様のためなのです」
自分の姿は主のためだと言い聞かせ、若干現実逃避しているアリエス。
「石化から抜け出してから......波乱万丈の人生です」
悟りの境地に達したカプリコーン。
「いいわね~!! みんな似合っているわ!!」
魔女っ子衣装の私。ヴィクトール魔法学園で入手した装備。黒いウィッチハットも装着した今の私は吸血鬼の国に棲まう魔女。
みんなには半ば強引に装備を渡し、上目遣いからの袖をギュッした。私の可愛い”お願い”甘え声はみんなにダイレクトアタックしたのか、簡単にお願いが受理され、着てくれた。
アリエスはフリルをふんだんに使ったアイドルのステージ衣装。
いつもは白メインで上品さの溢れる装備品だったけど、暖色系の明るさも似合うアリエス。
もちろん、アリエスの身体的特徴を考慮したアイテムなので素肌は抑えられている。
だけど、露出がない事でさらに可愛く仕上がり、恥じらうアリエスが見れて、鼻血が出そう。
タウロスは普段からビキニを上半身に装着しているから似合うでしょうの精神でアマゾネス衣装。
下半身もアマゾネス仕様だから丈が短い。露出が多い大胆かつ勇ましい、タウロスの身体と相まってまさに戦う女性戦士。
かっこいい!! 姐御と呼ばせてください!!
カプリコーンは執事服だし、じゃあメイド服でっと決定した。
メイドの標準装備でもあるフリル付きのエプロンドレスを魔改造した。
結果、スカートは短く、大きく胸元が開いた
さぁ、私に給仕しなさい。可愛く、「お帰りなさいませ、ご主人様」って接客しなさい!!
そして......ヴァルゴは。
「お嬢様......前から思っていましたが。私で遊んでいますよね」
歩くたびに激しく揺れるモノ。下に着ているスカートが靡く靡く。
「そんな!? 酷いよ、ヴァルゴ......私は貴方ならきっと似合うと思ったのに。シクシク......」
私の泣き真似にドキドキしたヴァルゴ。
「わ、わかりました。お嬢様がせっかく選んでくださった装備品。しっかりと使わせていただきます!!」
ニヤリッ!!! 計画通り......チョロいわね。
アラビアン風の踊り子衣装に身を包むヴァルゴは決意の目をする。
情熱的な衣装で人々を虜にする踊り子の衣装。スカートは短いので太ももが眩しい。そして、ヴァルゴといったら胸暴なスイカ。逃げ出さないようにしっかり
『リリクロス』に他プレイヤーがいなくて安心した。こんな姿、絶対に見せれない。
それにマリア女王にも進言した。リーナ姫を捕獲するため城下町が少し慌ただしくなります、それとこれから起きることは外部に漏らさないようにっと。
後は、私達が城下町で散策するだけ。獲物は寄ってくる......
しかし、ただ歩くだけだと味気ない。なので......
「みんな、はい、チーズ!!」
ゲーム内で使用できるスクショシステム。容量もそれなりにあるので私は時々、みんなのレア画を撮るために使っている。
これよ、これ!! やっぱり、美しい人達は絵になる......グヘヘ。さぁ、私の前に全てを曝け出しなさい!!
みんなの周りを気持ち悪い動きで激写している私。
「えっ!? 何するのよ!?」
私は両肩を掴まれた。即座に腕をホールドしたのはタウロスとカプリコーン。そして私の前ではヴァルゴとアリエスがやばい目をしていた。獲物を狩る肉食獣の如く。
あっ、死んだな。私......
「お嬢様だけ、恥じらいがありません」
「ご自分だけズルくありませんか?」
二人の手が怖い......やばい。ユミナ、生命の危機。
「離してよぉおお!!!!」
激しく動いて逃げ出したいが、タウロスとカプリコーンのステータスに私が敵うはずがなく。ただ駄々をこねている子どもの光景になっていた。
「少し、お嬢様には
「ご覚悟は宜しいですか、ユミナ様」
迫る手々。
アリエスは足を、ヴァルゴは上半身。私の身体に触る。
「「「「いいですね!?」」」」
心の準備は待ってくれなく、私は従者の壁に吸い込まれた......
私、何か悪い事......した???
⭐︎⭐︎⭐︎
ユミナ:黒薔薇の魔女シリーズ
ヴァルゴ:慇乱の踊り子シリーズ
アリエス:カラフルアイドルシリーズ
タウロス:蛮簇の狩人シリーズ
カプリコーン:華激メイドシリーズ
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