第52話 邂逅する義姉妹?

「と、言うわけでクイーンが件の女騎士を見つけることになりました」

 パチパチと拍手するヴェイン。


 それを見た私はつい口走ってしまう。


「このギルド、脱退していいかしら」


 私のこの言葉に周りのギルメンが阿鼻叫喚になり、私の怪盗服にすがられ涙目になっている者が多かった。


「やめてください。クイーンさんが抜けたら、私死にます」


「そうです。無理矢理にでも止めます」


「もし脱退するなら、せめて体を触らせてください」




 誰かしら、変態発言したのは…………


「貴女たちの気持ちは嬉しい。私を敬愛しているなら、そこのアホ団長を一緒に倒しましょう」



「「えっ!?」」


 私の服から手が次々、離れていく。後ずさるメンバーたち。


「私の威厳には勝てないわ」


「恐怖の間違えじゃない?」


「う~ん。聞こえないな~」


「てか、私は興味ないんだけど」


「そうでしょうね。本来なら私が直々に捜索するのがいいんだけど、立場がね」


「…………ッ」


「それにに負けたじゃん。勝者が正義なのよ」


 ギルド:シューティング・スター。中々にヘンテコな名前で何度も変更しようとヴェインに言ったけど、頑なに変えようとしなかった。理由は知らない。



 で、話は戻る。

 私、弓永白陽姫かすみはアホの命名者でもあるヴェインこと、風見瑞穂かざみみずほにテストで負けた。順位は私が6位、瑞穂が5位の結果となった。定期テスト前に何か賭けようと提案したがそれは瑞穂に恥ずかしい格好をさせようと計画をしていたからだ。そんな悪巧みは失敗に終わり、瑞穂の言うことを一つ聞くことになった。


 でもさぁ……これはないって。後で恨んでやる。









 私、クイーンは目が覚める。空は夕方となっていた。どれくらい経ったのか分からない。

 自慢じゃないが私は迷いやすい。現に例の女性騎士が三番目の街にいると情報があった。目撃して思った。



 あっ、これは女性として勝てないと直感した。


 その後も女性騎士がいる集団を見守りながら観察し続ける。決して、ストーカーではない。




「気付きましたか?」


 私の顔を見て、状態を確認するロング桃髪の女の子がいた。






 この時に初めて、私はユミナと出会った。

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