第33話 廃墟に光と騒音を
ディラオド王国。
『ヴァーシュ』の北上に昔存在した王国。小高い山頂に堂々と建つディラオド城を中心に栄えていた。しかし王国は約二百年前に一夜にして滅び、現在あった王国は廃墟と化してしまった。
そこは月光や天に君臨している星々の光が届かない場所だった。
黒い雲が天を覆う。雷鳴轟く空は鳴り止まない。かつて存在したディラオド王国はもうない。あるのは荒廃した王国と大破していたディラオド城だけだった。私たちの頭上を覆っている黒雲は周辺の森までは届いていない。ディラオド城を中心に発生している。
本来なら、人の手が入っていない森を走り抜く必要があった。闇夜と薄い霧に包まれ明るい場所が皆無で抜け出すのは時間がかかる。そんな時間は私たちにはない。ヴァルゴのスキルでもある【ムーンホッパー】と【ライトニング】のおかげで割と楽に移動でき、あのババアを追って目的地である古城に来ることができた。
辺りを見渡すがモンスターは発生していない。嬉しいと思うべきか不気味と表現すれば良いのか分からなかった。必ずしも出現しないとは限らない。ストレージから瞬時に武器を取り出し構える。空中移動している間に
「ランタンの
お馴染みの光源。何度も使用しているので少し変化していた。光玉を飛ばして遠くまで光らせることも容易になった。無闇に光玉を飛ばせないので
「やけに静かですね」
ヴァルゴが声に出してしまうのもうなづける。
「おまけに……」
私は廊下や微かに開いていた扉から見える部屋に
「ボロボロでも利用価値はあるか……」
もしかしてと古びたキャンドルスタンドや動かない時計台、王室っぽい部屋に置かれていた年季のある椅子がストレージに入ると考えたが案の定、アイテム化に成功した。まだ見ぬお宝は後回しにして、最優先事項でもあるアシリアさんを救助するために前進する私たちだった。
私たちは立ち止まった。
「ここだよね、きっと……」
「ですね……」
慎重に探索して残った部屋は目の前にあるだけ。他にもあった扉よりも明らかない手入れされてる大きな扉。恐らくこの先に
最後の確認を行う私。
PN:【ユミナ】
性別:【女性】
種族:【人間】
職業:①:【
②:【魔法使い】
所持金:1900ノター
Lv:25
HP:80(+100)
MP:130(+200)
STM (スタミナ):20(+100)
STR(筋力):18(+100)
MAT(魔法攻撃力):70(+100)
DEX(器用さ):50(+100)
AGI(敏捷):25(+100)
VIT(耐久力):30(+100)
LUC(幸運):35(+100)
CHR(魅力):40(+100)
〜スキル欄〜
・ランタンの
・
・
・見習いの中歩→→見習いの大歩
・活力の鼓動→→活力の胎動
・魔力の流れ→MP消費量を1/3減少
・採取 Lv8
・鑑定 Lv3
・
→螺旋状に回転して発動者が投げた物の威力が上がる。貫通力付与。
・アクセル→→ダブルアクセル
・
・
→装備欄【右】に魔法使い専用武器をセットすることで
・
→装備欄【左】に魔法使い専用武器をセットすることで
・
・
・毒耐性:小
・気配探知
・
・
・
・
・
・
・
〜呪文欄〜
ファイディ(15)
ウォーディー(15)
アイディ(15)
ポイズディー(22)
サンダー(15)
ハリケーン(15)
シャイン(15)
吸血・改(9)
吸魔・改(9)
軽壁・改(9)
強勢・改(9)
〜【
スキル:
魔法:
〜装備欄〜
頭:白兎のバンド(CHR:25)(MAT:10)→緑鬼のローブ(フード)(VIT:5)
上半身:羽毛のマント(VIT:25)→緑鬼のローブ(VIT:5)(MAT:2)
下半身:防兎の寒具スカート(VIT:18)→緑鬼のスカート(VIT:5)
足:バードラン(AGI:15)
右武器:
左武器:
装飾品
①:
装備品は一度、『緑鬼の衣装』に変更した。これから
意気込む私はヴァルゴのステータスも確認したが一部以外は、変更はなかった。
NPCN:【ヴァルゴ】
性別:【女性】
種族:【星霊】
職業:MAIN:【剣星】
SUB:【悪魔】
Lv:90
HP:200
MP:470
STM (スタミナ):300
STR(筋力):250
MAT(魔法攻撃力):120
DEX(器用さ):220
AGI(敏捷):350
VIT(耐久力):300
LUC(幸運):110
CHR(魅力):135
〜装備欄〜
頭:乙女の星騎鎧
上半身:乙女の星騎鎧
下半身:乙女の星騎鎧
足:乙女の星騎鎧
右武器:
左武器:
装飾品
①:乙女座の指輪
②:ウラニアの指輪
〜スキル欄〜
・強壮
・
・
・ムーンホッパー
・ライトニング
・波動霧消(ザヴィヤヴァ)
・真空薙ぎ
・重力劍(ポリマ)
・絶劍(スピカ)
・形態変更(モデリング)
・二渋選択(バタフライエフェクト)
・接触禁止(グレモリー)
〜黄道(ホロスコープ)スキル〜
・ウシカイ→LOCK
・カミノケ
・リョウケン→LOCK
・カラス→LOCK
〜呪文欄〜
・モジュール
・ワープゲート
・リカバリー
・ディスペレート
・ヘルブラッド
・シニスター
・アダスター
・マリシャス
ヴァルゴが保有していた黄道(ホロスコープ)スキルが一つ解放された。性能は不明だが”かみのけ座”を関する名前なので何かしら有効かもしれない。条件はヴァルゴしか知り得ないのでお任せしている。
深呼吸をして、ドアノブに手をかける。
「行きますか!」
中は扉と同じく綺麗な室内だった。奥に玉座のようなもの以外何もない広大な空間。床は綺麗そのもの。玉座の椅子にはアシリアさんが座っていた。どうやら酷いことはされていないと安堵した私。
「意外に早かったわね〜!!」
姿を現われたのはオフィュキュースだった。ニンマリとした笑顔が腹が立って仕方がなかった。
オフィュキュースは椅子に座らせられているアシリアさんの頭に手を置いた。
「安心してよ、この子は眠っているだけ」
「聖女を捕まえたのに何もしてないんですね」
「”する”予定だったけど......期待外れだったから眠らせることにしたわ」
「『期待外れ』......」
「年々、聖女の力が弱体化している。それでも可能性があると思ったけど残念ね。やっぱりワタシの目的を叶えてくれるのは初代聖女でもあるアリエスだけね。さぁ、石像になっているアリエスを渡してよ。そしたらこの役立たずは無事に解放するわ」
「嫌だと言ったらどうしますか?」
「意外と強情ね。ならこれも追加でどう?」
オフィュキュースの指にはヴァルゴを同じ模様が彫られている指輪が嵌められていた。
そう、【ウラニアの指輪】。オフィュキュースの側に半径1メートルくらいの穴が出現した。空間が歪んで見える穴から一体の石像が飛び出してきた。
オフィュキュースが出した石像は大柄で人型の牛さんだった。持っているのは金槌の形に似ている道具。ヴァルゴの話では星霊は全員、種族は違えどみんな女性で構成されている組織。なので目の前の石化されている
でもなんで自分が石化したかつての仲間を持っているんだ? 石化はオフィュキュースは解くことはできない。言うなればお荷物状態だ。いくら【ウラニアの指輪】の空間に無尽蔵に物を入れれるとは言えだ。それに簡単に私に渡すのもおかしな話。きっと裏がある......
「貴方が持っていたんですか......タウロスを」
「偶々かな。既に廃墟になっていたこの城を散策していた時に見つけてね。石像はご丁寧に地下の結界で守られていた。結界解除に時間がかかったけどね〜」
「自分で封印した仲間を自分で回収するって中々に滑稽ですね」
「言うじゃない、小娘ちゃん。大切な友達がどうなってもいいのかしら?」
「それが本当にアシリアさんだったら素直に従おうかな」
「あら、この子は本物よ」
「信じろと?」
「う〜〜ん。信じてもらうしかできないな〜 なんなら近くまで来る?」
「貴方の周りなんて危険極まりない空間じゃん。自ら罠に飛び込むなんて嫌ね」
「じゃあ、どうするのかしら? お子様?」
「決まっているじゃん!!」
私は不敵な笑みを浮かべる。
「お前を倒して、聖女を救う!!」
楽しげに笑うオフィュキュース。持っている杖——
「来なさい、
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・
職業:MAIN:【剣星】SUB:【悪魔】
所在地:【ディラオド城跡地】
・
職業:MAIN:【??】SUB:【聖女】
所在地:【ヴァルゴの【ウラニアの指輪】の中】
・
職業:MAIN:【??】SUB:【??】
所在地:【ディラオド城跡地】
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