第2話

「ど、どちら様ですか!?」


「え?うーん?そう聞かれると返答に困るなー?なんだろう?まぁ、保護者?」


「保護者……ぼ、僕、お姉さんの事なんて知りません!」


「…………」


「お、お姉さん?」


「そりゃそうだよ!だって、会うのは今日が初めてだもん!君、面白い事言うねー!へへへ!」




 へらへらと笑う色白なギャルのお姉さん。


 笑顔のお姉さんとは対照的に、僕は全く笑えていなかった。


 このお姉さん、見た目や言動から察するに、絶対にまともな大人じゃない。


 それに、借金の形に売られてしまったんだ、信用できるはずがない。


 僕は一体これからどんな扱いを受けるのだろう。


 確か、本やテレビで見た事がある。


 売られてしまった子供は、悪い大人達のところに連れて行かれて、内臓とかを……


 じゃあ、このお姉さんは手引きの人?


 考えながら恐怖に怯えていると、いつの間にかお姉さんは僕のとなりに来ていて、ガシッと腕を掴まれた。

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