『地球生命体の証拠』

やましん(テンパー)

『地球生命体の証拠』


 オムラ・イス星人と、ピラ・フラー・メン星人は、太陽系θ003356、第二惑星と、第三、第四惑星の生命痕跡の調査をしていた。


 この、惑星系は、生命痕跡の発見が為される可能性が非常に高かった。


 現在、この太陽は膨張過程にあり、第一惑星は、すでに欠けらしかない。


 早く調査しないと、貴重な遺産がなくなるかもしれなかったのだ。


 『バナナ博士、見つけましたよ。ついに。』


 いまは、からからに干上がった、第三惑星は、とくに、比較的最近まで海があったらしいが、そこを重点的に調べていた、ピラ・フラー・メンの、スイカ博士が報告してきた。


 『地下ふかくに埋まっていた巨大な人工カプセルが。宝箱です。』


 『やったか。』


 バナナ博士は、偉大なるオム・ライスの、大宇宙考古学の権威である。


 『第四惑星でも、同様なものが見つかりました。第三惑星のは、掘り出し完了。さらに、第三惑星の月のクレーターでは、モノリスが、見つかりました。文字がみられます。第三惑星の資料から、解読を急いでいます。しかし、急激に太陽が不安定になっていて、爆発しそうですから。』


 『ちっ。こっちが、やられたら、かなわんから、そのカプセルと、モノリスを回収して撤退だ。』


 『わかりました。』


 彼らの発掘技術は、洗練されている。


 地中から、モノを掘り出すのに、時間はかからない。



   👾👾👾👾👾👾👾




 爆発する太陽が、惑星を弾き飛ばすのをみながら、バナナ博士が言った。


 『危なかったが、なんとか、間に合ったな。解読は出来たかね?』


 『はい。博士。わかりました。カプセルの中身は、かなり複雑怪奇なもので、用途もまだわかりません。モノリスの文字は、解読できました。『われら、地球人類は、ここにて、滅亡する。』と、ありました。』


 『ダイイング・メッセージか。素晴らしいな。地球人類とは、どのような姿なのか?』


 『そうですね。遺物をみる限り、まったく、想像の範囲外です。なにしろ、肉体があったみたいです。』


 『肉体がある生物? ああ、われわれは、ついに、恐るべきモノを発見したか。』


 ダークマター幽霊生物たちは、ひたすら、もやもやしながら、燃え上がる地球を眺めていた。

 

 その正体は、不明である。


 モノリスの中に、地球人類の幽霊が隠れていたなんて、わかるわけがない。地球人類は、執念深く、かなり、しつこいのである。


 宇宙生物は、祟られることとなった。



     👻

 

 

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