2024年9月21日

その1

少女と家族は地下に止まっている電車に迷い込む。電車の中では鉄パイプやバットを持ったギャングが乗客を襲っている。家族は命からがら電車からホームに脱出して地上へ出る。地上は工事現場のようにコンクリートだけの中途半端な空間で叔父の仕事仲間たちがたむろしている。家族は彼らに助けを求めるが、叔父は自分が彼らの金を持ち逃げしたことがバレていることに気が付く。叔父は少女だけでも助かるように逃げろと言うが少女はイヤだと駄々をこねて言うことをきかない。そんな少女の後ろに首領のお爺さんが近づき日本刀で首を刎ねる。少女が静かになった後もお爺さんは「生意気な餓鬼や…」とブツブツ呟いて血を拭きとる。これを皮切りに他の家族も殺されていき、叔父は鉄パイプで頭をめちゃくちゃに殴られ階段下に転落する。叔父の血塗れの死体に慄きながら祖父母は階段を駆け下りて再び地下に戻ると、先ほどギャングがいた電車から見てホームを挟んだ反対側に止まっている電車に逃げ込む。奥へ走っていると見知らぬ男がこちらへ逃げてくる。男を追いかけて水色のシャツの軍団がやってくる。そしてアナウンスが鳴る。

「ここで問題。彼らは初めのギャングでしょうか。それとも地上のやくざの仲間でしょうか。どっちでしょう?」


その2

 電車で目の前の席が空き座ろうとするが、隣に立っていた女子高生が船をこいでいたので肩を押して座らせてやる。すると近くの女の人や別の女子高生から次々と肩を押される。訳も分からずもみくちゃにされているとスープの中年男が現れる。男が言うには女子高生の肩を押してしまったことで彼女が抱えていた眠りの負債を私が負うことになったらしい。肩を押すという動作をトリガーに人から人へ眠りの負債が渡っていくのだと男は言う。私にうつった負債は合計で500時間。私はなぜ私の肩を押している彼女たちに負債をうつらないのか男に尋ねてみる。「人間に見えているが人間じゃないから」と男は答える。

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