第218話 スキル選び

俺の魔力が上限になったら、他の人のスキルを変える事が出来るようになった。

今の魔力だと50メートル先の人も鑑定すること事が出来るので、強いスキルを持っている人でもスキルを無くして無力化できるな。

でも一度スキルを消してしまった人は、俺では多分2度とスキルを元に戻せないから慎重に使おう。


マンジュウさんのスキルを魔力ネット通販スキルに変更したけど、1日に11000円分の買い物が出来るみたいだ。

買わないで何日か通販スキルに魔力を貯めたら、10万円ぐらいの買い物なら出来るかも。


アケミさんのスキルを、魔力ネット通販スキルにしなくて良かったと思った。

アケミさんの魔力だと1日に数円分しか買い物が出来ない可能性もあった。


スキルを変更する事が出来るのはアケミさんだけなので、皆んなで話し合って慎重にスキルを決める。

センベーさんはスキルスロットが無いので、スキルを獲得出来ない。

清水さんは3つスキルを持っているが、俺がスキル変更欄から見られる、スキル欄に載っていないスキルばかりだ。

ユニークスキルと異世界物なら呼ばれている特殊スキルだろうから、なるべく変更したくない。

アケミさんは潜伏スキルを持っているけど、2秒しか使えないので、使う機会も無かったから無くても困らない。


マンジュウさん

「アイスさんが変更可能なスキルは全部で32種類なんですよね」


『うん、多分32種類以外はユニークスキルなんだろう、俺にはユニークスキルは付与出来ない』


此処から脱出するのに有効そうなスキルは、

転移魔法

空間魔法

黒魔法

この3つが候補に上がっている。


センベーさん

「転移魔法が1番良さそうだよねぇ」


清水さん

「ですね、でも空間魔法もダンジョンからの脱出なら使えそう」

「鑑定の説明がもっと細かい説明なら、悩まないで済むんですけど」


鑑定では転移魔法は(空間を利用できる魔法)、空間魔法は(亜空間を利用できる魔法)という説明がされてる。

黒魔法も(闇を利用する魔法)と説明があるので、移動でも使えそうなんだよな。


マンジュウさん

「後は亀を倒せるスキルなら、魔力上げが出来て脱出の可能性も上がりそうですね」


アケミさん

「あたしにはサッパリだよ、言われても、ちんぷんかんぷんだから皆んなが決めてよ」


空間と亜空間の差が分からない、今いるダンジョンは何処にあるんだろう。


久しぶりのポテトチップスとコーラを飲んで、上機嫌なセンベーさんは「ジャンケンか籤引きで良いんじゃない?」と言ってきた。

適当そうな決め方に見えて異世界だと何かフラグで、良い方向に導かれる気もする。逆もあるか。


結局、アケミさんに籤引きで選んで貰った、空間魔法にスキルを変更する。


アケミさんが空間魔法を使ったら5分も亜空間を出すまでに時間が掛かって、出現した一辺が4cmの立方体の亜空間は直ぐに消えた、魔力が切れたみたいだ。


皆んなの視線が、直ぐに消えた小さな小さな空間に注がれる。

アケミさん

「え、これだけ?」

アケミさんが代表して言葉を発してくれた。


アケミさんは空間魔法を理解して使えるようになったけど、やっぱり思ったのは、これだけ?という気持ちだった。

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