第216話 魔力上限

外へ出る転移ゲートが無いダンジョンに閉じ込められて、恐らく2ヶ月以上だ、正確な日付は太陽も無いダンジョン内だと厳しい。


この世界にも時計が無い訳じゃ無いけど、耐ショック性能がある時計なんて無いから、戦場で持ってる人間なんて居ない。

ホワタに乗って大きく揺られてるだけで、直ぐに壊れてしまうから誰も装備はしてないし、持ってきてない。

元々1日〜3日に一度はダンジョンの外へは出る予定だった。


長い間ダンジョンに閉じ込められて食材も尽きてしまった。

塩や胡椒等の香辛料が残っているけど、このままだと餓死するのは時間の問題だよな。


マンジュウさん

「まだ全ての場所を調べてないですが、隠し扉を探すのは、もう止めましょう」


残り時間が少ないので、新しい行動をして何か変化を見つけましょう、とマンジュウさんが提案して来た。

全員が、その意見には賛成なので何をするか考える。


例えば水を俺が大量にダンジョンへ放出して、ダンジョン内を水浸しにする。

足元まで水に浸かったが、ダンジョンから水は減らなかった、多分何処にも隙間が無いんだろう。

他にも皆んなが考えた方法を、色々と試していく。


四聖獣を倒して手に入れた金属の塊に、回復魔法を使い四聖獣を復活させて、また倒してを何度も繰り返してみる。

もしかすると日本へ帰るダンジョンに出て来た少年が現れて、外へ出してくれるかもしれないと思ったが、少年は現れなかった。

ここで俺とセンベーさんで見えていた姿が違う事が発覚した、俺は少年だと思ってたけどセンベーさんには、30代ぐらいの男性に見えていたらしい。


『やっぱり現れないか、でも四聖獣を倒すと魔力は上がるね』


センベーさん

「アイスさん魔力上限はまだまだ来ない感じ?」


『来ないかな、亀を殺すたびに魔力が増えているのは感じる』


マンジュウさんが自分も亀を殺して魔力を上げさせて欲しいと言って来たので、亀をオリハルコンで固めてから、亀の口に向かって何度も剣で突き刺して殺して貰った。

マンジュウさんは亀を11回連続で殺したら魔力の上限が来たみたいで、それ以上強くはならなくなった。


センベーさんと、アケミさんと、清水さんはオリハルコンの武器でも力が足りなくて亀を殺せなかったから、魔力上げは諦めた。


リヴァイアサンは回復魔法で復活させようとしたら蒸気は出たけど、金属の塊に変化は無かった。

復活するには広い場所が必要なのかもしれない。



食材が無くなってから多分1週間が経過してしまった。

水と塩と香辛料だけでも意外に生きられるんだな。

後は回復魔法を使って、体調が悪くなったのを無理矢理に治してるから保ってるのかな。


他の人は何か良いアイデアは無いかと、横になりながら考えている。

俺はまだまだ魔力が上がり続けるので、亀を復活させては殺してを繰り返していた。

もう1秒で金属の塊から回復魔法で、亀を復活させられる。

そして復活した亀を1秒で殺せる。

亀が蒸気を出して復活したり金属に戻ったりする時間を無視したら、2秒で1匹殺せる。

もう亀を殺すのは1000回から先は数えていない。


『あ!?魔力が上限になったかも?』


他の人達は危ないから少し離れた場所の、オリハルコンの家の中に居るので、俺の声は聞こえてないか。


魔法は使えても力が手足に入らない、身体を動かすのが段々と難しくなっている。

ダンジョンに閉じ込められてから、食材が無くなって2週間以上が経っていると思う。

もう皆んな、ぐったりとして寝ている、話をするのも厳しい状況だ。

俺は魔法を使うのに体力を使わないから、寝ながらずっと亀を殺し続けていたら、魔力の上限に達したみたいだ。


スキル欄には変化があった。

人を滅亡させた者


変なスキルが増えてる。

いやいや人類を滅亡させて無いよ!亀を殺してただけだよ、、、

皆んなに魔力上限になったよ、と言いに行く事も出来ない、もう立てなくなっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る