第214話 5人でダンジョンへ

一晩中、清水さんと話していた。

彼女の色々な辛い話を聞いて、俺がどうやって人を殺してるかも分かった。

彼女から聞いてルーガ帝国の人は、俺を許す事は無いだろうとも思った。


朝にセンベーさんとマンジュウさんが朝食を食べる所へ帰って、何をしてたか話したらセンベーさんは

「女子高生と朝まで一緒に居たなんて、不純異性交遊だねぇ(笑)」

「良いなぁ、美少女と朝までベッドで愛を語ってたんだねぇ」


マンジュウさんが「話聞いてた?冗談がキツいよ」とセンベーさんを注意したけど、俺はセンベーさんのこういうデリカシーの無い感じが好きなんだよな。

清水さんを見た時に美少女と想像して違ってたら彼女に何か言いそうだから、それは注意しておく。



それから7月まで俺はホワタに乗せて貰って城壁を高くしたり、

皆んなが掘った地下に下水道を造ったり、

色々な部品や攻城戦の防衛に使う武器を造って、

兵士がスムーズに移動出来るような道を整備して、

各地に貯水タンクや地下に巨大な冷凍食料庫を造った。


高さが60メートルの城壁で囲まれた、正六角形の直径50kmある帝都タミンス城塞が出来上がった。

中に畑や牧場も作ってあるので、約500万人が1年間は生活が出来る計算だ。

今は城塞内に250万人が住んでいる。


まだまだ準備は足りないが、先にダンジョンだけクリアさせて貰う。


ダンジョンへは俺と、センベーさん、マンジュウさん、清水さん、アケミさん、ホワタが一緒に行く。

連れて行く4人は俺に近しい人間だと周囲に思われているので、危険だけどダンジョン近くまで一緒に行く。

俺はアイス国の王ではあるが、ルーガ帝国の市民やアイス国の市民から嫌われている。

いや、憎悪の対象になってるか。

俺に家族を殺された人達は沢山いるから、帝都に4人を残すと嫌がらせをしてくる人が出て来るかもしれない。


ダンジョンの外でシャルパックの騎兵が200人待機しているので、そこで待っていて貰おうと思っていたら、4人ともダンジョンの中に行くと言ってきた。


『ダンジョンの転移ゲートの中へ俺が入っている間に、人が消えているんだ、、中で待つのは危ないよ』


センベーさん

「ホワタが居るんだよ!大丈夫、大丈夫!」


そう言いながら馴れ馴れしくホワタに触ったセンベーさんは、ホワタの前足で小突かれて倒される。

大丈夫かな?


中にオリハルコンの部屋を造って、魔物が来ても守れる造りを用意したらいけるかな。



俺達5人と1匹はダンジョンへ入っていった。

だけどダンジョンの中には転移ゲートが1つも無かった。

ダンジョンの外へ出るゲートさえ無い。

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