第201話 帝都陥落
白い虎のホワタに乗ってルーガ帝国の帝都タミンスへ移動してる。
俺が乗ってきた馬は、どうしようか迷ったけど鞍や手綱を外して解放した。
頭の良い馬だから、それでも動かず俺の指示を待っていた。
『短い旅だったがありがとう、本当に申し訳ない、自由にするから村がある南へ向かって欲しい』
まぁ伝わるわけ無いよな。
清水さん
「お馬さん、分かった元気でな、と言ってますね」
『ええ!?馬とも会話出来るの?』
清水さん
「会話じゃなくて、脳内で感情が読めるのを私が翻訳するみたいな感じです」
「私も馬に対して言葉じゃなく感情を伝える感じです」
この世界では馬も魔物なのか。
それにしても清水さんの魔物支配スキルと魔物会話スキルは、凄いレアスキルだな。
前回の異世界で、この子はどういう人生を送ったんだろう。
馬は暫く飼い葉を食べて休憩してから、南へ向かうそうだ。
ホワタに俺と清水さんは乗るけど、鞍が付いてると乗りやすいと思い、オリハルコンで大きな乗鞍を造った。
ジェットコースターの乗る席みたいに座って、吹き飛ばない様に掴まるバーも付けた。
ホワタの首と前足に引っ掛けて固定した乗り台は、薄く造ってもオリハルコンだから重いと思うが、ホワタは苦も無く走り回れるみたいだ。
清水さん
「今までホワタは私を気遣ってゆっくり走っていたんですね」
「ホワタが言うには、もっと速く走れるそうです、乗り台を箱にして私達が風を受けない様に作ってと言ってます」
ホワタが大丈夫というなら大丈夫か。
ホワタの背中に車の座席とフレームだけの乗り台を造って、俺と清水さんで乗る。
正面は風が強いのでオリハルコンで塞いでいるけど、横は外が見える様に穴が開いただけの窓を造った。
乗り心地は良く無いが、本気で走ったホワタはとんでもなく速い。
雪の積もった道を駆け抜けて走る。
清水さんが寒そうにしていたので、火魔法で箱内を温める。
多分お尻も痛くなるだろうから回復魔法も使う。
清水さん
「ありがとうです、異世界は凄いですね、私も佐藤さんみたいに色々な魔法を使えるようにレベル上げしたいなぁ」
異世界では戦争や魔物討伐に女性は余り参加して無いけど、清水さんなら魔力を増やせば強くなる可能性が高い。
いずれ魔力の上げ方は教えるけど、実行出来るかは本人が選ぶしかないか。
ホワタに乗った俺達は約1時間で帝都に着いてしまった。
帝都は皇帝になった、ルシーセさんが支配していた。
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