第187話 プロトマト国への支配準備
ダンジョン攻略を続けているけど、まだ半分もゲートへ入れて無いのに1ヶ月が経ってしまった。
ゲートの中の景色は、もう俺の記憶にも無い場所がある。
深層心理?みたいな意識の無い記憶から取り出されているのかな。
俺のオタク記憶から造られる魔物の姿は、大半が美少女だから女の子を殺すハードルは信じられないほど下がっている。
年を越して、いよいよスタンピードが起こる年に入ったにも関わらず、食料の準備も、日本人の移送も殆ど進んで無いみたいだ。
「プロトマト国は何かと理由を付けて、準備を遅らせています」
『馬鹿な奴等だ、従っていれば死なずに済んだのにな』
『今からプロトマト国を占領する、長山よ支配をお前に任せる』
長山さん
「承知いたしました」
長山さんを此処まで呼んで来たのは、プロトマト国の運営を任せる為だ。
長山さんが好き勝手やる可能性もあるけど、異世界の国を動かせる人なら、長山さんとその仲間の人達が俺が知っている中で1番だと思う。
プロトマト国の市民の移動は最後の最後で、それまでは港を経由して、物資の調達と日本人の確保をして貰う。
プロトマト国には王様が居ない。
各街の有力な商人達が集まって統治してる、珍しい国みたいだ。
ルーガ帝国から攻められてないのも、ルーガの貴族へ貢物を沢山渡してるかららしい。
1番権力を持っているのは、大陸で1番盛えてる港のカケージを支配している商人らしい。
この商人だけは絶対殺す予定だ、でも混乱が起こらないように準備をしてからだ。
事前に長山さんと打ち合わせをして、殺す対象の商人と殺さない商人を選別する。
『長山さん、すみません俺は皆さんを日本へ帰す為に動いています、酷い行動なのは自覚していますが、俺の考えられる最良だと思って行動しています』
『今回の作戦や、その後の運営を任せられるのは長山さんしか居ないんです、どうかお願いします』
長山さん
「佐藤さん、私が上手く出来るか分かりません、
ただ最善を尽くします」
「ルーガ帝国でも未曾有の大規模スタンピードが、起こる事は間違いないと見られています」
「何億という魔物が攻めて来るなら、何年分かの物資の用意は絶対に必要だと思います」
ダンジョン攻略せず準備に1週間掛けてしまったが、長山さんとプロトマト国を攻めて統治する方法を話し合う。
翌朝に俺はプロトマト国のカケージ港へ向かう。
長山さん達と騎兵3000はカケージ港の外で待機している。
プロトマト国とルーガ帝国の隣接地帯には、他にヴァルガさんが指揮している兵士25000が待機してる。
プロトマト国を支配するけど、今回の行動をルーガ帝国の皇帝や貴族達は見ている。
出方次第では、ルーガ帝国も支配する。
俺が戦えば戦争に負ける事は無いだろう。
だけど、国土が疲弊してしまって機能しなくなったら8ヶ月後に起こるスタンピードには間に合わない。
なるべく早く被害の少ない方法で終わらせないと。
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