第163話 魔王降臨
山口さん達がマンジュウさんを助けてくれて、その時に調べたらシャルパックの主力が俺の作った砦に攻めてくるらしい。
砦で山口さん達と俺が魔王として、どう行動したら良いか話し合った。
一部難色を示す内容もあったけど、打ち合わせみたいなのは終わった。
山口さん
「私も佐藤さんのスキル全てを把握して無いのですが、言えない何か秘密を抱えてるのも理由があるんですよね?」
「相手と話す時には絶対笑わないで下さい、殺す時だけ笑って下さい」
次の日の午前中、砦の近くに1000人ぐらいのシャルパック兵が集まっていた。
思ったより少ないけど、ヴァルガ王は居るのかな?
砦に一騎の騎馬が近付いて来て、ルーガ語で交渉したい旨の話をしてきた。
『じゃ行ってきます、オリハルコンの砦に安全な部屋を造ってありますから、交渉が終わるまで出ないで待っていて下さいね』
山口さん
「佐藤さんハッタリをかますんです、スキルが脚色を手伝ってくれます」
俺は頷いて砦から出て、1人でシャルパック兵の所へ向かった。
兵士は1000人も居ないが、スキルや魔法持ち、強そうな人が多いから主力なのは間違いなさそうだ。
ヴァルガ王の姿は見えなかった。
交渉の場には俺とルーガ語でやりとりしてた、シャルパック兵と20人ぐらいの偉そうな人達が居た。
「お前の要求は何だ」
ストレートな交渉だな。
『俺は世界を統べるように神から言われて、力を貰った』
『お前達は俺に従うか、未来永劫先祖と子孫が地獄に行くか、どちらか選べ』
俺の無茶な話に通訳した人間も聞き返してきたけど、無視して返答を求めた。
通訳を聞いた人達は怒ってキレていた。
怒った1人が斧で俺に斬りかかってきた、動きが早過ぎて反応出来なかったけど、反射スキルは斧を弾いた。
襲いかかった人は、弾かれた斧が手から離れて手が痺れているようだった。
その人を水魔法で凍らせてから、近付いて俺は顔をアイアンクローの様に手で掴み、手のひらから高熱の炎を出して笑いながら顔を溶かして殺した。
もっと次々に襲いかかって来るかと思ったが、皆んな固まって何もしてこない。
『見ての通り、俺はリバイアサンとフェニックスの力を使える、他にも四聖獣は俺の内にある』
『お前らの家族を女も子供も全員殺しても良いが、従うなら大陸の富を分け与えよう』
日本人の奴隷にされてる女の子が5人、鎖に繋がれて首元に剣を突き付けられて現れた。
「お前の仲間は俺達の手にあるが、お前こそ従わないなら女を殺すぞ?」
脅しか、山口さんが言っていた感じになってるな。
この対処を間違うと日本人が全員人質になってしまう。
『殺せばいい、構わない』
『何なら俺が殺そうか?』
俺は炎の玉を女の子に向けて放つ。
女の子は下半身に炎の玉が当たり足が燃えて苦しんでいる。
『交渉は決裂か、ここに居る全員の家族を惨たらしく殺して見せ物にしてやるか』
ヴァルガ王
「従おう、シャルパックは貴方の望むままに従う」
王は近くに居たのか。
『裏切ったら子供を皆殺しにして、次は女を殺し、先祖の墓を全て破壊して輪廻の輪から外すが良いか?』
ヴァルガ王
「貴方の強さは分かる、世界を全て支配する力を持っているんだろう、シャルパックと草原の民は全て貴方の物だ」
俺は急いで女の子に回復魔法を使い治した。
最悪人質になった日本人を殺すと決めていたから、死なないで良かった。
それを見て周りの奴等は驚いていた。
『俺は全ての生き物を治せるからな』
ヴァルガ王
「大規模スタンピードが、ラグナロクと言われる何百年に一度の世界の終末が近付いている」
「貴方は知っているだろうが、草原に住む全員を助けられるのか?」
『その為に俺は世界を統べる』
ヴァルガ王
「俺の命に替えて従おう」
何百人も殺したからか人格が変わったのかな、山口さんと打ち合わせした交渉のやり方がスラスラと口から出てきた。
もう本当の魔王になるしか無いんだろうな。
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