第119話 センベーさんとの再会

真田さんと俺はセンベーさんの居るセーフティーゾーンに向かって走っている。

3日は掛かると言われたけど、回復魔法を使いなるべく速く走り続ける。

遺跡みたいなダンジョンにある建造物には、ボスが出現しやすいそうで迂回して目的地を目指す。


途中でゴブリン、オーク以外にコボルトやトロールも出て来た。

面倒なので全部一瞬で凍らせてスルーする。


真田さん

「佐藤さんはレベルが低いと、ゲートに偶々入った人だと思ってしまったが、初めに感じた強者だったか」


魔法の威力はまだ抑えているけど、何か見せたっけ?


『そんな強く無いですよ』


真田さん

「いや、実力を隠してるのは分かってるよ、隠すのは正しいと思う」

「一緒にダンジョンボスを倒す仲間になって欲しいが、倒す気は無いんだろう?」


『すみません今は倒す気は無いです、俺は地球より此処の方が住みやすいと思っています』


「そういう人も多いからな、無理強いはしないよ」


真田さんの戦闘を見たら俺が戦った勇者や剣聖、拳神の方が強い気がする。

デカくて強いとはいえトロールを1体倒すのに10秒近くも掛かるんじゃ、何百体も相手にするのは無理そうだ。


ダンジョンボスが強くて仲間が死んだと言ってたけど、真田さん達が弱過ぎただけかも。


途中のセーフティーゾーンで2泊したが3日目の夕方には、湖の側にあるセーフティーゾーンに到着した。

途中のセーフティーゾーンでセンベーさんとチャットをしたかったけど、暫くぎこちない関係だったからか夜になっても躊躇して出来なかった。


到着した湖の側にあるセーフティーゾーンの入口には、センベーさんが座って待っていた。

俺はセンベーさんを見ると走っていって抱きしめた。

センベーさんも強く抱きしめ返す。


センベーさん

「もう会えないと思ってた凄く久しぶりだよアイスさん、、、」


『センベーさん、そんなに経ってないよ(笑)』


オッサン2人で抱き合って、お互い涙声で久しぶりに直接会話した。

センベーさんが生きていて良かった、、、

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