第98話 1対40万

俺は女性を助ける為に味方の兵士を殺したので山根さんに報告へ行ったが、お咎め無しだった。

ナチャチャさんが証拠動画を撮っていてくれたのもあるけど、


山根さん

「佐藤さんが好き放題な事をする人じゃないと信じていますし、今の佐藤さんが何をしても私達には止める事が難しいです」

「異世界人のオリハルコン級冒険者や大魔法使いという人も見てきましたが、まだ銃火器さえあれば倒せると思える人達でした」

「佐藤さんは、もう地球に居ても倒すのが困難なぐらい強いです。報告ありがとうございます、報告は有難いですが、貴方が何をしても罰せられる事はありません」


信用されてるのか、違うよな。

もう俺が人を殺そうが、レイプしようが、物を盗もうが全て許される立場と思われてるだけだ。

烏滸がましい考えだけど、俺の立場は神みたいなもんなんだろう。

異世界に来てチートスキルを貰えて感謝してるけど、努力して手に入れた物じゃ無いから失った時を考えると好き放題なんて出来ないよ。


3ヶ月近く掛けてシャーザ国の首都周辺以外はもう殆ど制圧出来ている。

長山さん達が何を待っているのかと思ったら、シャーザ国が周りの国に援軍を要請して大軍勢で、俺達を倒しに来るのを待っていたみたいだ。


長山さん

「佐藤さん漸く舞台が整いました」

「シャーザ国と他5カ国、これらの国から最高の戦力が向かってきています」


シャーザ国や周りの国に転移して来て住んでいた日本人には、一緒に戦おう、一緒に国を作ろうと誘っていたが、

数年も異世界で暮らすと、日本人という繋がりよりも転移した国に忠誠や愛着があって誘いに乗らない人も多かった。

まぁ俺達が北の大陸から来て、いきなり国を襲ってる蛮族みたいな感じなので嫌がってるのかもしれない。


長山さんが用意した戦場は広い盆地だ。

周りは山に囲まれていて、道も狭く急に退却するのは難しい。

但し戦場自体は広いので大規模には戦える。

俺達も相手の連合軍から、ここへ誘われている格好になってる。

相手もここで俺達を全滅させるつもりみたいだ。


6カ国の連合軍は総勢約40万人

この地域の主力軍が勢揃いらしい。

転移してきた地球人からの技術提供だろう戦車みたいな兵器や、爆発系の兵器もあるらしい。

日本人で剣聖、拳神という職業の人も参加しているらしい。

異世界人の大司祭、神殿騎士、呪術師、魔女と言われるスキルや魔法が強い人達、各国の最高ランクの冒険者達も参加しているらしい。

それに各国の王や貴族も多数参加している、彼等はスキルや魔法も強いので戦争に参加するのは当たり前らしい。


長山さん

「初めの方は私が指揮をして負けます」

「佐藤さん、こちらが総崩れに見せて深く下がりましたら、これ程に集まったんです、捕虜にせず殲滅して下さい」


俺1人で40万人を殺す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る