第97話 戦争準備
2週間が経ちシャーザ国へ攻める準備が出来たので、俺とセンベーさんは首都を落とす為の前線に配置された。
俺が居るから作戦はシンプルで、首都を攻撃して王や貴族を捕虜にして国を乗っ取る。
砂浜に居た敵兵士を倒した後は、
部隊の編成、語学の習得、地理の把握を2週間掛けて準備する。
船に1000人程を残して19000人でシャーザ国を攻めるみたいだ。
長山さんは北の大陸でスタンピードを態と起こしたとは認めてない。
ダンジョンコアを破壊すると増殖する事は、知っていたと認めている。
だけど戦争前に『スタンピードを南の大陸で起こすのは止めて下さい』と話したら、
長山さん
「佐藤さん、貴方が私と行動を共にする限り、私は貴方の嫌がる異世界人を殺すクエストは進めないつもりです」
「貴方と私が一緒にクリアを目指すなら必ず地球に帰れます」
ずっと一緒には行動したく無いけど、長山さん達が地球に帰るまでは居ても良いのかな?
スタンピードを止める方法とダンジョンが増殖しない方法を知っているなら、長山さんが地球に帰る前なら教えてくれるかも知れない。
長山さんの話だと俺が戦闘しているのを見たら、国王自らが戦争に来なくなるし、首都を放棄してゲリラ戦や焦土作戦へ持ち込まれる可能性があるから、
シャーザ国に決定的な打撃を与えられる戦場までは俺の出番は無いらしい。
一度の戦い以外は楽が出来ると思ったいたけど、隠れて物資の用意や負傷兵の回復で忙しい。
オリハルコンの建築は長山さんから止められている、奴隷にした人間から情報が流れているだろうから、俺のスキルは見えないように使って欲しいそうだ。
長山さん達の作戦なんだろうけど、首都以外の離れた街を占領したり、時々作戦で態と負けて撤退するから思ったよりも進まないな。
それでも攻めると決めた、街や砦は簡単に陥落させている。
船に乗っていた2万人は1年間魔物と戦い続けた人達だから、覚悟と強さが凄い。
死ななければ、手足が無くなろうと俺が回復させる安心感もあるんだろうな。
シャーザ国には日本人も居て殺し合いになったけど、勇者、聖女、聖騎士、賢者より強い人は今のところ居なかった。
皆んなセンベーさんより弱く見える。
センベーさんは戦うのを凄く嫌がってて、索敵と負傷した兵士の救出をメインにやって殺し合いは避けている。
オリハルコン船に乗ってた人達を助けるのが目的だし、シャーザ国で初めから奴隷になっていた人も開放するのは分かる。
でも支配した街を日本人や異世界人の長山さん達の仲間に運営させるのは、どうかと思う。
山根さんの様な人なら街を上手く運営出来そうだけど、長山さんの任命する人は野蛮だったり粗野な人が多い。
長山さんの信頼してる人なのか、裏切らない人を任命してるのかな。
昼間に占領して、支配した街を夜にセンベーさん、ナチャチャさんと一緒に歩いていたら、
味方の兵士が現地の女性を襲っていた。
俺は近付いて行って、兵士を炎の槍で突き刺し殺してから燃やした。
助けたけど女性は怯えてこっちを見ている。
センベーさんが慌ててる
「アイスさん!いきなり殺す事は無いでしょ、捕まえて治安を維持してる憲兵か、山根さんに引き渡したら良かったのに」
確かにそうだよね。
魔力が上がらないのに殺してしまった。
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