第39話 地下室の誓い
地下室の入口をやっと掘り終わった。
俺は真っ先に疲れて殆ど掘って無かった。
慣れると回復魔法で疲労も取れるらしいけど、俺の回復は傷の回復を早めるだけしか出来ない。
それでも骨折を1秒で治すチート回復とは言われてる。
九鬼さん
「地下室には大切な情報があるので、すまないがナチャチャは地上で待っててくれ」
ジャガイモ村の偵察隊が集めた貴重な情報を置いてるから、雇われ船員のナチャチャさんには見せられないよね、仕方ない。
ナチャチャさんと索敵の人が地上で見張りも兼ねて待機になった。
木の板で隠されていた、深い10mは下までありそうな階段を降りた地下室部屋に入る扉の前で九鬼さんが、
「ここで見た内容を船で待ってる人達には言わない事、ナチャチャには絶対内緒にする事」
「約束出来ないなら地上で待機してて欲しい」
俺は、入る前にそんなの言われたら凄い秘密が隠されてるの確定でしょ、高揚感に包まれながら
『秘密にする約束しますよ、大陸の秘密を俺も知りたいです』
九鬼さんは渋い顔で
「佐藤さんが期待してるようなもんじゃないです、でも大切な事なので約束は必ず守って下さい」
階段を降りた先の扉から入った部屋には服や保存食が色々と用意されてた。
部屋の両壁に扉が付いてて
左の部屋には多分大陸の資料等の紙や木簡が山積みになっていた。
右側の部屋には貴金属や武器、大陸の色々な国の金貨や銀貨が箱に入って綺麗に置かれていた。
其々の部屋を見た後に服や保存食がある部屋に戻ったら、
九鬼さんともう1人の人が部屋の中央に置かれてる絨毯を剥がして、また下に行く階段を降りようとしてた。
九鬼さん
「佐藤さん、ここから先の事が秘密なんです」
中に入って俺は血の気が引いてしまった。
何かビンや袋に保存されてる魔物の死体があるのは分かる、
人や亜人の死体まで、何十体も置かれていた。
乾燥されてたり、ビンにバラバラにした身体の部位を保存してあるので臭いは地上よりも酷く無い、
でも独特な臭いがする広い部屋に大量にある其れ等は視覚的に厳しい恐怖があった。
九鬼さん
「地球人が強くなるには人間や亜人を殺さないといけない」
「それを分かっていても外で殺人は難しいです」
「だから偵察班や魔力の上限が高そうな人、戦闘に凄く役立つ人で、強くなる覚悟を持ってる人達はこういう場所で人を殺してるんです」
「ここ以外にも色々な地域にあります、ジャガイモ村の地下にもありましたよ」
「奴隷を買って来たり、各国のスラム街で人を攫って来て殺してます」
「佐藤さんは凄いスキルがあるんですから、私達のような覚悟を待ってください」
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