P.13


 〈 フィヨンフィヨンッ……

   フィヨンフィヨンッ……… 〉



    “客” が、入って来た………。

   すると……………



 [ いらっしゃいませぇ~っ!! ]



    さっきの “ヒス店員” が……

   普通(対応)の人になっていた。



 ( ちょ待っ、ちょ待てよ~っ!!


   なんだよ! 俺ん時だけ~っ!


   全っ然、違ぇ~じゃんかよ!!


   めっちゃ普通(対応)じゃん! )



    店員の “変貌ぶり” に少々…

   呆気にとられていた僕だったが、


   “その直後” ……… それを、

 

   “遥かに上回る出来事” が……

   …………起こったのである。


    さっき入って来た “客” が…

   僕の所へと近づいてくる。


   その “客” は……………

   ………冷蔵ショーケースを開け、


   僕が、さっき手に取った………


   “ほっ…とコーヒー” を……

   カゴに入れた………。



 ( ほぉ~…………

   …………奇偶だなっ、


   コイツ(眼の前の客)も……


   これ(コーヒー)……………

   好きなんかぁ………… )



    …………と、

   そんな事を思いながら………


   ソイツの “顔” を見た瞬間……


   僕は、思わず…………

   …………仰け反ってしまった。

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