『ジラ! 執行ワールド』 第1夜


 ヤ・マー・シーンは、犯罪者移送船で、ジラに運ばれてきた。


 罪名は、『地球反逆罪』。


 ラーメン屋さんで、ねぎラーメンを食べながらテレビを見ていた際に、たまたま映っていた首相を眺めながら、『けっ!』と言ったのが、『地球反逆罪』にあたるとされたのである。


 実際は、ねぎが鼻に詰まったのであったが、超小型監視ドロンは、まさしく、けして見逃さなかったのである。


 監視ドロンが見咎めたら、最後である。


 一切の言い訳は通らない。


 しかし、ドロンは告げた。


 『おかみにも、情けってもんはあらあ。ラーメン、最後まで、食え。』


 と。



 ヤ・マー・シーンは、その日のうちに、瞬発裁判を受け、問答無用にて、ジラに、移送された。


 待っているのは、公開処刑のみである。



     🍈🍆🍅🍉🍓

 


 天駆ける女性幽霊戦士、『悪キユウレー』のウルンヒルデは、ウランの精、ウランの乙女たちといっしょに、ごき軍団のワルベリヒ将軍を、やたら苛めていた。


 『きみたち、生き物を、そのように、なぐさめものにして、よいのか?』


 ワルベリヒは、反抗してはいたが、さすがに、真っ正面からでは、歯が立たないのである。


 すると、天界の女神エルザが現れて、こう言ったのである。


 『みなさん。地球人類が、かなり暴走しているから、ちょっと、こらしめてやってくらさい。ウランを精製して、さらに、三重水素などを使いまして、超小型超メガトン級核爆弾を作りなさい。そうして、惑星ジラを、永久に破壊しなさい。』


 そこで、ごき軍団と、ウランの乙女たちと、悪キユウレー軍団は、苛めあうのはやめて、一時的な、同盟を結んだのである。



     🍱🍲🍥🍠🍠



 ところが、これは、大神ビョータンの意思には反するものだったのだ。


 エルザは、ビョータンの妻、ブリッコから、先に、ひどい嫌がらせをされた、生意気な夫ビョータンに、仕返しをする片棒を頼まれていたのだ❗



 ヤ・マー・シーンは、はたして、人類に処刑されるのか、それとも神々と、ごき軍団によって、爆破されるのか?


      🐼


 一方、『じらしっこワールド』の、パンダ大王は、かの人類のテレビニュースを見ていたのであった。


 『あらま。また、ジラに、人間がおくられたかしら。かわいそうだなあ。あ、あれは、やましんさんだ。』


 それは、かつて、長くいっしょに、過ごした、あのやましんの、パラレルワールド体、すなわち、複写体、だったのだ。




        つづく……





 やはり、じらじらと、尿漏れが止まらないのです。ずっと、漏れているなあ。医師から言われていた通りだし、いまに始まった話でも、ないけれど、はたして、この先は、どうなるのか?   

 


 


 

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