紙の本をいまだに買う

 私は、電子書籍があふれている現代でも紙の本を買っている。

 単純にお金のない私が、古本で気になる本を買っているのも大きな理由だが、やはり紙の本はぬくもりがあるように思える。

 電子書籍は、確かに便利だし、「そんな物では本の良さが味わえない!」なんて過激な思想を持ち合わせているわけでもない。実際に電子書籍の本も何冊か持っている。太宰治の人間失格も電子書籍で読んだ。

 だが、紙の本になれたからなのか、ページをめくるときの動作と手触りにぬくもりを感じるのだ。

 人肌を直で感じることが少ないから、そう言った温かな優しさを持っている紙の本に惹かれるのかもしれない。

 そう考えると、悲しいものがある。でも、紙の本が好きなのは、紛れもない事実である。

 紙の本が好きな理由の1つに、カバーをめくると言うものもある。

 表紙に帯と共にかけられているカバー。

 漫画限定ではあるが、カバー裏に何か書かれている漫画もある。漫画を買ってきて、読む前に、カバーをめくるのだ。そこに、本編のおまけなどが書かれていれば嬉しいし、何もなくても綺麗に彩られたカバーとは違ったモノクロの表紙があると、それはそれで嬉しい。

 漫画を電子書籍で買ったことがないので、カバー裏のおまけがどうなっているのかは、私は知らない。だが、あってもスワイプするだけで見られるものだろう。あのカバー裏に何か書かれているかを少しのドキドキを感じながらめくるのとは、何かが違う気がするのだ。

 最新のオシャレなカフェもいいけど、昔ながらの喫茶店もいいよね、といった感覚である。

 何もかもが便利になっていくが、残すべきものもあるのだろう。

 皆さんは、紙の本は好きですか?

 私は、大好きだ。

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