第13話篠山空手道場

「さあ、道場へどうぞ。」道場へドウジョー、黙ったまま復唱した修。

 手を差す方を観ると木造平屋建ての古びた築古年の珪藻土の上から焼杉を貼った外壁に出くわした。笹山が先に歩き道場の玄関先で止まったかと思うとクルリと踵を返し、荻原たち二人に語り始めた。

「ここの空気は珪藻土が湿度を吸収し、嫌な外側の悲観や軋轢を残さず道場に取り入れた空気ですので、何時でも本気の己と向き合える。」

 ニコニコとそう語った篠山に「歴史が有る様ですね篠山先生?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る