第12話篠山静夫95歳6段、そして教授

色々と回想しながらインターホンを押したらたら、「ハイハーイ。」

と軽い返事をしたかと思うと道着を纏った高齢者がガラリ!

 と、引き違いの玄関ドアを引き開けた。

「ハイハイ。」銀縁の丸い眼鏡の奥には獲物を見つけた時の豹の様な眼が爛々と光っていた。

「篠山です。お待ちしておりました。」

 最敬礼した二人には、遅くなって済みませんとしか言いようが無かった。

 緊張していたから脚が固まり微動だに出来なかったのだ。

「さ

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