第8話 無敵の異能

 …ん?この幾つかのホコロビは、あのヒカリ使いの奴の力とは?…


 少年は自身の力を検証し、心のなかでそうつぶやいた。


 …とゆう事は…僕を従属し父さんを騙っていたあの男のものか?…


 ヒカリ使いの奴の記憶によると、窓持ちの異能者が死んだ場合、近くの異能者にその力が徐々に移るらしいのだが、使との事。


 …力を奪うため運良くあの男を殺したまでは良かったらしいが、あまりに多くの窓が次々と作られ続ける様に歓喜して幾つかは使える事に気付けなかったようだ。そのためにあっさりと僕に反撃をくらい喰われたとゆうわけか…



 ヒカリ以外のホコロビは三つ。


 先ずは鑑定カンテイ次が隷属レイゾク最後は隠蔽インペイの異能。


 …どれも熟練度は最高…


 これで浸食を使い、喰らい取り込む事もなく相手の力を読み取れる様になったとゆうわけか。


 隷属を用いれば対象物を操るばかりでなくそれが持つ異能までも選んで利用でき、自分一人で全てをこなすよりも幅が広がる。


 隠蔽は隠密性を高めるための力となる。


 これは思ってもなかった拾い物だ。


 自由になったホコロビを持つ少年は、有能な力を手にした事で喜々としながら家へと向かいはじめた。


 家で待っているであろう、自分以外の従魔達の利用価値を考えながら。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る