第49話 8月13日…カニの爪でアイアンクロー
クッチャロ湖畔キャンプ場─
朝の7時過ぎ、気持ちよく寝ていた所に俺のスマホに電話の着信が入る。
『テッテテレッテー♪テーレーテー♪ッテッテレッテー♪』
この着信音はおっさん御用達アニメ『ラパン三世』のオープニング曲である。最近スマホも使い方を覚えたので着信音を変えてみた。
寝ぼけながらスマホを取ると目を擦りながら相手の名前を確認する。
(…なんで朝からお父さんから電話掛かってくるんだ。)
ぎゅうぎゅうに詰まったテントから外に出ると少し離れて電話に出る。
「もしもし…おと…」
俺が話始めるとそれを被せるようにハルの父が話始める。
「ハル!おっぱいは無事か!」
「…は?」
思春期の娘に掛ける言葉としては最低な部類に入る言葉を父が言い放つ。しばらくして落ち着いた父に事情を聞いてみると昨日の迷惑系配信者の動画を見た様だった。
今や生配信を録画している人も多数居て昨日の迷惑系配信者いずなまりゅーの捕り物動画が再生数爆上がりとなっている。
その為か動画配信サイトにお勧めでも出てくる有様だ。
『ぐぬぬ、やっぱりパパも同行すべきだと思ったんだ。』
「いやいや…今、助さんって言うボディガードが居るから大丈夫だって。」
『…ハル、その野郎とはどんな関係なんだ。』
「えっと…食べ物を食べさせてあげたり…テントを張ってくれたり。」
『うらやま…いや!けしからん!なんだテント張ったりって!俺はゆるさ…ぐえっ。』
父が勝手な妄想で電話越しに父が暴走していると突如呻き声が聞こえてくる。
『ハル?ちょっとパパ疲れてるみたい。代わりにママが用件を伝えるね。』
「ぐえって聞こえたけど…お母さん?…それに用件って?」
どうやら父は母に締められた様だ。電話はある用件を伝える為に連絡してきたみたいだ。
『もうハルの近くに優秀なボディガードが居るみたいだけど新たに応援を送るって事を伝えたかったの。』
「応援って誰か来るの?これ以上増えても…。」
『ハルの顔見知りだから安心して、それに問題無い様なら自由にして貰って構わないって応援の人には言ってるから。』
「うーん…それなら。」
『本当はね、私とパパも心配だから行きたいんだけど…それだとハルの為にならないと思うの。』
『だから無理しないでね。…それと美味しいお土産楽しみしてる!』
自分で言うのもなんだが、可愛い子には旅をさせろと地を行く母は相変わらず俺、いやハルの事をしっかり考えてくれている。
後半は本音っぽいがそこは気にしないでおこう。
電話で話終えると一息ついてからいつもの様に谷川岳の水でコーヒーを準備を始めるとすでに鳥居が自分のテント近くで朝食の準備に入っている。
北海道キャンプでのルーティーンになりつつある光景だ。
…
国道238号を紋別方面へ走行中─
午前9時近くまでクッチャロ湖畔キャンプ場でゆっくりと朝食を取りテントの撤収作業を終えると浜頓別町で給油を行い長距離走行の準備を整える。
長い旅路の始まりである。
今日の一花は昨日と違い、旅に体が慣れ始めたのか元気一杯である。今日はほんの少しだけ目的地を遠くに設定してみたのでじっくりと走って行きたい。
左にはオホーツク海、右手には山々が広がり相変わらずの快走路であるが北海道ツーリングをしていると良く見かける人々が居る。
それは自転車に日本1周中や北海道1周中という看板を掲げて走っている人達だ。
俺達はバイク以外に対向車線を走る自転車の人にもヤエーをしている。体で息をしながらも笑顔でヤエーを返す自転車乗り。北海道の道路はさぞ走り応えがあるだろう。
そんな気持ちの良いツーリングをしていると
「ねえ!ハル!道に人が倒れてる!」
「事故か!とりあえずバイクを置いて確認しないと。」
心配になりバイクと痛車を道の脇に駐車させると倒れている人に近付くのだが…。
「大丈夫です…か…ってくっさ!!」
「うわっ、汗くっさ!」
倒れている男に近付こうとするのだが、とにかく臭い。俺と一花がその匂いで近付くのを躊躇う。若い内は匂いに凄く敏感になるものなのだ。
「み…水を…。」
どうやら生きている様だ、遠目で見ても体に怪我はない。サイクリング用のヘルメットにスーツとパンツを着た眼鏡を掛けた小汚い男が水を求めている。
鳥居が俺達に代わり携帯している水筒を男に近寄り差し出すとそれを受け取り一気に飲み始める。俺と一花は匂わない距離を取り様子を伺う。
「生き返ったー!!ありがとうございます!!」
「そりゃー良かった、一体何があったんで?」
鳥居が飲み終えた水筒を男から受け取ると倒れた理由を聞いてみる。小汚い男が経緯を話始める。
「実は夏休みを利用して北海道1周をしてたんですけどお金が底をついてしまって…食費も水も無く…空腹と渇きで力尽きたという訳です…。」
確かに男の言う通り倒れた自転車の側に落ちている小さいホワイトボードに北海道1周中と書いてある。とりあえず事故では無く胸をなでおろす。
「自己紹介が遅れました僕は
「で中野さんはどこへ行く予定なんですか?」
「今日はクッチャロ湖畔キャンプ場へ向かう予定なんですけど…。」
ちょうど俺達が出発した所が目的地の様だがあそこは有料のキャンプ場だ。それを知っているのか中野がしょんぼりと肩を落としている。
「あー…もう。ほらこれで泊まりなさい。」
俺が鼻をつまみながら財布から1万円札を差し出す。
「えっ…いいんですか!」
「また途中で倒れたら他の通行人も心配になるでしょ、しっかり休んで下さいね!」
「朝の紋別から何も飲まず食わずで…本当に…本当にありがとうございます。あなたは僕の女神様です。」
「へっ?も、紋別から?」
紋別市から枝幸町までは約100kmは離れている、それを朝から今の時間の午前11時で走破しているのだ。もしかして凄い人なのではと思ってしまう。
「あ、あのお金は絶対に返します!連絡先だけでも!」
「…ちなみに私が誰か分かります?」
俺が中野に尋ねると眼鏡をしっかり直しながら俺の顔を凝視する。
「…うーん、綺麗な女の子?」
「よしっ!連絡先交換しましょう!」
中野という男は相当な自転車好きの様だ、TVのCMにも出ている俺の顔を知らないというのは珍しい。そんな事もあって安心して鼻をつまみながら連絡先を交換する。
「じゃあ僕はこれで、えーと…。」
「ハルでいいよ、あとお金はいらないから今まで行ったお勧めのお店やキャンプ場を教えてくれればいいよ!」
「分かりました!ハルさんありがとうございました。」
中野がお礼を言うと自転車を出発させるのだが少しも経たない内に視界から消えて行く。競輪界に入ればハヤブサ並み早い凄い選手になりそうだ。
「ちょっと天然っぽくて臭かったけど自転車がバイク並みに速かったね…あの人。」
「はははは、将来自転車界隈で有名になってるかもね。」
一花が颯爽と立ち去る中野を見てそう呟くが実際に物凄い速かった。
中野が事故では無く空腹で倒れていた事で少し安心した。旅先で事故に遭うのも見かけるのも気持ちの良いものではないからだ。
それに自転車の事故も多いのが北海道ツーリングだ。俺達も気を付けて行きたいと思う。
全員バイクと痛車に戻り国道238号を紋別方面へ再び走り始める。
…
ノースプレーンファーム モーホール─
景観の良い国道238号を紋別方面へ走ると
合流する交差点を右折し道なりに進むと緑の木製の看板が見えてくる。ソフトクリームが美味いと評判のノースプレーンファームモーホールへと到着する。
「ここが北海道ツーリングマップルでも紹介していたソフトクリームで有名なお店ね!」
「えーっと…ほんとだ本にもでかい文字で書いてある。」
一花が北海道ツーリングマップルをペラペラとめくって確認をしている。
「今まで走った道はオホーツク海のホタテや海産物で有名だから食事も海産物が多かったでしょう?ここではなんと…。」
「ハンバーグが美味いんでしょう?もうさっきから何度も聞いたって…。」
「ははは…ちょっと喋り過ぎたかな。」
オホーツク海沿いの道ではホタテなどの海産物が有名なので食事も海産物に偏ってしまうのだが、なんとここではハンバーグが頂けるのだ。
久しぶりのお肉に興奮気味の俺はここに来るまでの道中にその素晴らしさを一花達に熱弁をしていた。
駐車場にバイクと痛車を停めると全員でお店へ向かう。
お店の外観はアメリカの田舎の農業地にある様な一軒家の作りをしている。店内も木材を基調としたレトロな作りで非常に雰囲気が良い。
その影響とお昼時もあってか客層も女性や家族連れが多い、さらにランチの時間も短いのでツーリング中は時間調整をしっかりしておかないと食事にありつけない事もある。
たまたま空いていたのですぐにテーブル席へと案内されるとすでに決めてあった品を注文する。
「チーズハンバーグとライス大盛り!」
「じゃあ私は同じものでライスは普通。」
「私も一花さんと同じ物でお願いします。」
「なんか女子高生に奢られる俺って…。」
「助さん!遠慮しないでガッツリ行こう!」
俺が目的のチーズハンバーグを頼むと皆も同じ物を頼むが鳥居だけはまだ俺に奢られる事が情けないと感じ慣れずにいる、だが俺は内面上年上だから問題はない。
しばらくしてチーズハンバーグがテーブルの上に並べられる。
鉄板の皿から湯気が立ち牛肉の焼ける独特の匂いが辺りに充満し、添え物の大きめに切ってある人参、トウモロコシ、カボチャ、ジャガイモも美味しそうである。
「んー…お肉とチーズが口の中で絡み合って旨味が倍増するー!」
「うんうん…ファミレスのハンバーグとはやっぱり違うねー。」
「切り口からも肉汁の湯気が立っておいひいれす。」
「くっ…ただ飯なのに凄く美味い…。」
久しぶりのハンバーグもあってか普段より何倍も美味く感じる。全員無心になりハンバーグを食していく。
あっという間にチーズハンバーグを食べきると次は定番のソフトクリームを購入する。これがまた美味しいのだ。
「レロー…んーミルクの風味が効いてて美味い…。レロー…。」
おっさんの時は恥ずかしくて外の隅で隠れる様に食べていたが今は堂々と太陽の下でソフトクリームを堪能している。
「あのさ…ハル、ソフトクリームの外側を舌を出して舐めるの止めない?」
「この食べ方が一番美味しく感じるからなかなか止めれないんだよね。」
「いやそうじゃなくて…あれ…。」
一花が指さす方向を見ると利用客の家族連れのお父さん、周りにいる男性ライダー達が前屈みになっている。
ライダージャケットを脱いで夏用キャミソールだけの胸を強調する恰好で口の周りをソフトクリームを付けながら食べている事もあって効果は抜群だ。
なんの効果はご想像にお任せする。
「そ、そんなに食べ方変かな。」
「私はわかんないけど今までの経験で言わせてもらうと…痴女?」
「…結構、傷付く物言いするね。」
忖度の無い一花の言葉が胸に刺さる。せっかく女子高生になって堂々とソフトクリームを食べれる様になったのが仇になるとは思いもしなかった。
おっさんの時もこの食べ方だったのだが…。
「奢って貰ってなんですが、ハルちゃんはいつもあんな感じなんで?」
「セクシースーパーグラビアアイドルのハルさんはいっつもあんな感じで魅力的なんですよ!」
(それはそれで問題の様な気がするんですが…。)
俺と一花のやり取りを見た鳥居が俺の食べ方を見て饗庭に普段もこうなのか聞いてみるが心酔しきった饗庭の意見に心の中でツッコミを入れる。
ランチ後のデザートであるソフトクリームを十分に楽しんだ後は次の目的地である紋別へと出発する。
…
国道239号を紋別方面へ走行中─
ノースプレーンファーム モーホールからオホーツク海に向かって道を戻り再び国道239号に乗ると紋別方面へと走り始める。
道なりに30分程走り続けるとセブンイレブン近くの交差点を左折して紋別市内へと入って行く。紋別市内に入ると交通量も増えて今までの快走路と打って変わって注意が必要になる。
見慣れたチェーン店が並ぶ街並みを横目に大きな坂を上り紋別空港方面へと進んでいく。途中で道の駅オホーツク紋別の青看板が見えるので信号のある交差点を左折する。
道道304号を真っすぐに進み再び道の駅オホーツク紋別の駐車場案内の青看板が見えたすぐの交差点を右折して少し進むと遠目で異様な物体が見えてくる。
…
カニの爪─
「…何これ。」
「はーい、紋別名物『カニの爪』でございまーす!」
「それは分かるんだけど…何の意味が…。」
「いいかい一花、世の中には意味を持って生まれる物もあれば無い物もあるんだ。こういうのをDon't think!Feel!っていうの。」
「ドン…フィール…?意味分かんないけど特に意味がないのね。」
今は亡きアクション俳優のブルース・ローの名言をスルーされてしまう。最近の一花の様な高校生はドライな感覚があるのか意味を成さない物には冷たい傾向にある。
カニの爪は大阪で言う食い倒れ人形…はもう無いのでビリケンさんの様な物だ。俺も初めて見た時は紋別まで辿り着いたぜという達成感に心を満たされたのだが若い子には通じない。
「ほら!一花もカニの爪の反対側に抱き着いて!」
「まったく…しょうがないな。」
俺が手招きして一花を呼びカニの爪の左右を俺と一花が抱き着くと饗庭が記念写真を撮る。
おっさんの時も抱き着きたかったが周りの目が気になり出来なかったが若い子なら許される。
というかおっさんでカニの爪に抱き着いていたら相当ヤバい。
撮り終えて写真を確認していると後から来た北海道ツーリングライダーや観光客も写真を撮り始める。それを一花が感心する様に眺めている。
「へえー結構人気あるんだねカニの爪。」
「日本全国探してもこんなでかいカニの爪は無いからね。」
「全国にあったらちょっと怖くない?」
「モアイっぽくて良いと思うんだけどな。」
「ハルの感性ってたまに変だよね…。」
俺の感性を疑う一花だがこんな素晴らしいオブジェに北海道ツーリングをする度に感謝と感激をしている。自分がここに居るんだとしっかり認識させてくれるからだ。
「噂はマジだったんだ!あれグラビアのハルちゃんじゃね?」
「ほんとだ、オレもおっぱいチャレンジしてくるわ!」
例の迷惑系配信者の影響を受けたであろう近くに居たチャラい男が数人こちらに寄ってくる。
「ハルちゃーん!サインちょーだい!」
勢い良く近付き俺の肩に馴れ馴れしく腕を回そうとした時に鳥居がその腕を掴む。
「兄さん方…女性にいきなりスキンシップはもてませんぜ?」
「んだよ!テメー…って痛たたた!」
有名人になってファンサービスを気軽に行うと弊害が増えてくる。多くの人は友好的に常識的に接してくれるのだが迷惑系配信者を含め一部の輩にはそれが抜け落ちている。
勝手に体に触れる、写真や動画を取る、他のファンを押しのけて我先にと強引に割り込む。何でも許されると勘違いをするのである。
今までも数人居たが饗場や自分で対処をしてきた、どこに行っても沸いて出てくるのが悩みの種だ。有名人とは言え一介の人間である。
「ハルちゃんどうします?こいつら?」
「…ちょうど砕氷船のガリンコ号があるんで頭を砕氷感覚で割ってみますか!」
俺が笑顔でにっこりと答えると後ろから来た饗場が拳を鳴らしながら登場する。
「ハルさんわざわざガリンコ号まで行かなくてもこの手がガリンコ号並なので…。」
饗庭が筋肉で引き締まった腕を見せながら鳥居が抑えている男に饗場がアイアンクローをすると男の顔がみるみる変形して行く。
「ギャアアアアアア!!頭が割れるぅ!!」
「すっ、すみませんでした!そ、それ以上は死んじゃいます!」
饗場の腕に血管が浮き出る程に力を込めたアイアンクローを間近で見ていた男の仲間達が命の危機を察して謝罪をしてくる。
饗場が俺にお伺いを立てる様にこちらを向くと俺は許してあげる様に手を振り合図を送る。その合図を見て饗場がアイアンクローを外すが男が白目を剥いて口から少し泡が出ている。
「あなた達…ハルさんの体は私の物なんです!その汚い手で触れたら今度は確実にやりますからね…。」
(饗庭さんのものじゃないんだが…。)
俺が心の中でツッコミを入れているとアイアンクローをされた男を仲間達が肩で支えながらそそくさとその場を後にする。
また鳥居に助けられた形になったが本当に気の利くボディガードである。
「助さん、助かったよ。ほんと一緒に居てくれると安心するよ。」
「一宿一飯の恩義って奴です、ハルちゃんは旅を楽しんで下さい。」
俺が鳥居にお礼を言ってる側で饗場が私にも言って欲しいなという羨ましそうな顔でこちらを見つめている。
「ん…饗場さんもありがとうね。」
「一宿一胸の恩義って奴ですよ!今夜も温泉で楽しみましょうね…グフフ。」
鳥居の言葉を真似て言っているが俺の側で本当に一番危険な人物は饗場かもしれない。気品の無い自分の欲望に忠実な笑顔がそれを物語っている。
(しかしカニの爪の側でアイアンクローでデスマスク(死に掛けの顔)…。)
男達には良い薬になったかもしれないが余りにも相手が悪すぎて同情すらしてしまう。そんな中でくだらないダジャレが頭をよぎる。
「ハル…またおっさん臭い事考えてるね。」
(ギクッ!)
俺が達観した表情を見て考えている事を読む一花が鋭いツッコミを入れてくる。付き合いも長いので俺の考えている事が分かるようになっている様だ。
ちょっとした出来事もあったがカニの爪での記念撮影を終えるとバイクに跨り再び国道239号に乗って100km程離れた網走を目指す。
天気にも恵まれて快走が続きバイク用インカムでの雑談にも華が咲く。途中のサロマ湖を左手に眺めながら能取湖、網走湖の間の道を抜けて網走市街へと入って行く。
網走と言えばオホーツク海沿いを通るルートで行くと道東の入り口に当たる場所である。観光名所と景観道路がひしめき合う道東、毎回俺が楽しみにしている所だ。
夕方頃にホテル『ドーレーイン網走』に到着してチェックインをしているとスマホにメッセージが入る。送り主は先ほどの中野からである。
中野:【先ほどはありがとうございました、無事にクッチャロ湖に着きました。】
中野:【連絡した件なんですが、ハルさんについて聞き込みをしていた太った男が居たので念の為連絡しておきます。】
中野:【尋常じゃない目つきだったので僕は誤魔化しましたけど…気を付けて下さい。】
ハル:【分かりました、貴重な情報ありがとうございます。】
このメッセージを見て一気に気が重たくなる。恐らく一昨日の迷惑系配信者のいずなまりゅーの事だろうと分かる。本当にしつこい男だ。
こうも付きまとわれると今後の旅にも支障が出る。根本的な解決策は無い物だろうか…。
本日の走行距離240km…長い快走路をただひたすらに走り続けた。一花も北海道の道での走りが楽しくて仕方が無い様子で今日はかなりの距離を走れた。
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