第119話 またも食事と爆買いなどを

 通販が届くのを待つ間に原稿と動画編集作業の合間に、美味しいものでも食べようってことになり、俺達は部屋を出て、レンタカーに乗り、助手席のカナタとたあいもない話をした。



「しかしミレナに俺が腰を踏まれるだけの動画の再生数がやたら多くて笑ったよ」

「そ、そのおかげで綺麗な着物やアクセアリーが買えたよね」


「えちち本の売上もあるけどな」

「でも別荘地に家を買ったから預金がごっそり減ったのでは?」

「まあ、それは確かに減ったけど」


「あ、寿司屋さんがあそこにあるよ」

「お、回転寿司か」



 回転寿司屋さんに入って食事をすることにした。


「でも別に回ってないお寿司で良かったんだぞ?」

「緊張するからここでいいよ」



 回転寿司でも流石に日本の寿司屋だ、普通に美味い。

 最近はタッチパネルで注文できてハイテクだなぁ。


 俺は注文したものが来るまでスマホでSNSをチェックした。



「お、皆頑張ってるな」

「何を?」

「冬の祭典の原稿」

「あー、年末にイベントがあるからかぁ」

「もはやイベントが懐かしい気がする」


「行きたい?」

「うーん、もう少し若ければ?」

「えー、まだいけるよ」

「でもなぁ」


「そもそもえちち本は大人しか描けないし」

「それは確かに。あ、俺の寿司来た」


 寿司を乗せた皿がレーンの上を流れて来て席の前で停止した。


「ほんとだ」


 俺達は存分に寿司を堪能してから、家に帰り、そしてしばし休憩しようと思った。



「食ったばかりだけど、夜は何が食べたいとかあるか?」

「今はお腹いっぱいで特に思いつかないよ」



 しばらくテレビをつけて見ていたら、タレントが美味しい天ぷら屋に行く様子が出たので、


「夜は天ぷらとかどうかな?」

「確実にテレビに影響されてるけどいいよ! ところで明日の予定は?」

「ケーキ屋はしごしてケーキを買いまくってあちらのカフェで売る」

「ああ、なるほどね」


「俺は雪山で滑るためのソリも欲しいけどソリくらいはあちらの世界にあるよな、逆にあっちのが安いかも」

「ハンドメンドのが多分あると思うよ、木製以外は浮くと思う。他は多分世界にそぐわない」

「あー、そういやそうだな、某アルプスの女の子が乗ってたみたいなソリがあるはず」

「だね」


 夕方には通販で買ったアイスクリームホルダー、スタンドラックが二個届いた。

 色はシルバーでコーンを12個挿せるやつだ。

 俺はひとまず魔法の風呂敷に入れた。


 * *


 夜は行列のある天ぷらの店に行ってサクサクの天ぷらを食べた。

 ここのはしばらく待ってでも食べる価値はある有名な店だ。


 サクッ。


「天ぷらって本当にいい音するよね」


 カナタはハスの天ぷらがお気に入りみたいだ。

 俺もハスとか海老天とか好きだな。



「それに味も食感もいい」


 それと今が夏でキスの季節ならキスも食ってただろうな、なんて思った。


「ねー。あ、ここのお店、天かすをお持ち帰りしていいんだって」


 たしかに入口付近にある天かすの側にそんな事を書いた紙があった気がする。


「あ、あの袋入りのやつな。うどんに入れると良さそうだし、貰って帰るか」

「うん」



 お土産に天かすを一袋貰って帰った。


 翌日、カナタは朝から買ったミシンの練習に何かを作ったりしていた。

 久しぶりだからリハビリだと言っていた。


 そして昼には車に乗ってソフトクリー厶を買える店でソフトクリー厶を買った。


 数を最初に12個買って一旦店から離れて、しばらくしてまた店に行き、更に12購入と二回もソフトクリー厶を買いに来る変な客になった。


 カナタにアイスクリームを渡しておいて、さっと店から離れ、人目のないとこで俺は魔法の風呂敷にアイスを入れる作業をした訳だ。


 これを忘れるとミレナに顔向けできないからな。



 さらに帰りにケーキ屋をハシゴしてケーキを買いまくったり、デパートで下着、服、毛布とかの雑貨を買った後でスーパーに行き、食品と生活雑貨などを購入。


 数日経って通販も色々届いて、新作えちち同人とファンタジー背景資料集などの同人作品を通販サイトにアップしてから、またあちらに戻る日が来た。






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