第8話 一騎討ち
「何故? それはお前の方だろう。ここまでお前を育ててやった我ら一族を裏切るのか? 我々の恩を仇で返すと言うのか?」
「おい、あまり強い言葉を使うなよ。ジジイ。」
暁が剣の鞘に手を伸ばす。
「暁。やめておけ。」
風月に言われ、暁は剣から手を放す。
「それで、何の用ですか?」
「お前と一騎討ちをしたいという者がいる。明日、日の出と同時に私の屋敷へ来い。いいな。」
そう言うと当主らは去っていった。
「風月さん……。」
「一族に逆らったものがどうなるかは分かってる。恐らく奴らはこの一騎討ちで私を殺す気だろう。」
「……。」
「だから、この一騎討ちで私が勝てば私の完全勝利、奴らも簡単には手を出せないってことだ。」
「それは、つまり。」
「んな暗い顔すんな。今まで通り、ちゃちゃっと片付けてくるだけだ。それが終わったら今度こそは普通に生きてみような。約束だ。」
「……。」
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