第3話気が付いた時には…

 正直に言おう…。我慢出来なかったと…。


 その裸体を一目見ただけで…俺は魅了されたんだと思います…。だから…事を終えて俺の横にスヤスヤと眠るメルティーナがいても不思議ではないと主張したいと思います!


「女神様…初めてだったのに…」

「やり過ぎだワン…」

「ふっふっふっ…流石は私のつがい…凄まじい性欲だな?お陰で私は立ち上がれんぞっ?」


 3人は床に倒れたまま…そんな事を口にする…。


「うっ…それは…ごめん…」


「あ、謝らなくていいから!私は愛されて…う、嬉しいからね?」

「私もだワン」

「私もこんなにされて…嬉しいぞっ?」


 そんな事を話していると…


「ぅっ…んんっ…あっ…」


「め、目が覚めました?」


「す、凄かった…こんな事をするのね…人って…」


「すいません…」


「謝らなくていいわよ?私が…望んだんだから…」


「メルティーナ…様」


「メルティーナでいいわよ…メルでもいいし」


「メル」


「あなたに…名前を呼ばれると…何だか温かく感じるわね」


「それは熱いのを中に注がれたからだろうに…」


「リアは黙っててよね!?」


「見ろ!私の大事な所をっ!熱いのがとろ〜っと…」


「お姉ちゃんはだから黙ってて!」


「リアねぇは空気読まないマンだワン!」


「だな…」


「これが私だあっ!!!」


「開き直るなっ!」



 まあ、とにかく…俺はメルティーナを抱いたわけで…


 ―と、なると当然の事なんだけど…


「メルティーナ…」


「どうかしたの?」


「一緒に行かないか?」


「一緒に?」


「うん…世界中を俺達と旅してみない?」


「いい…案ね…。だけど…ここが…」


 それからメルティーナがここであった事を話してくれた…。本当にメルティーナも苦労したんだなと思い、俺みたいにいい出会いがあったんだなと感じた…。そしてメルティーナは変わったんだな…。だけど…一緒には来れないか…。


 辺りが輝きだす…この光は…


『行って下さい、先輩…』


「セイリーン!?」


『大丈夫…ここは大丈夫ですから!私が結界とここの時を止めておきます…先輩が戻られるその日迄…』


「あなたには…お世話になりっぱなしね?」


『ふふっ…その分…後でしっかりと先輩には返してもらいますから…』


「ありがとう…」


『それに…先輩に芽生え始めたその心を大切にして下さいね?』


「芽生えた…心?」


『彼らに付いて行ったらそれも分かると思いますよ…』


「そうなの?」


『そうですよ…先輩』


 人はそれを愛と言うのですから…




 こうして俺達はメルティーナを旅の仲間に加えて旅立つ事になったんだ…。

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俺の異世界珍道中~女神様に放り込まれたのは男性が少ない異世界だった件~ 美鈴 @toyokun

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