人魚の美少女

第1話海が近い

 かなり…滅茶苦茶…いや、死ぬほどの痛い思いと恐怖を経験して何とかリアから旅を続ける事を認めてもらい、予定通り南へと向かった俺達はというと…。


「豊和君…何か匂いがするよね?」

「嗚呼…これは…多分だけど潮の匂いだと思う」

「…塩?」

「ルナが思ってる塩とは違うかな…海の匂いっていえば分かる?」

「これが海の匂いなの?」


 どうやらルナは海は知っていても実際に目にしたりした事はないみたいだな…。


「にぃに…私は知ってるワン!しゃかながいるワン!」

「しゃかなじゃなく魚…なっ?」


 クルルは以前来た事があるみたいだ。


「お姉ちゃんは海は来た事あるの?」


「(ど~~~よ~~~~~~~~~ん)」


「…お姉ちゃんはまだへこんでるというか…立ち直ってないみたいだね?」


「…だな」


 リアがこうなってるのは俺のせいでもある。死なない様にする為とはいえ、俺に痛み等を与えた事を引き摺っているのだ…。


「リア?」


「…………」


「そろそろ立ち直ってくれ。俺は気にしてないし、アレは必要な事だったろ?それに俺だってリアを傷付けたんだから…」


「…でみょぉ」


「感謝こそすれど他に思う事はないよ?」


「しかし…」


「リアがいつものリアに戻ってくれるなら何でも言う事を聞くぞ?」


「………………………例えば?」


「リアが喜ぶ事とか…かな」


「……………もっと具体的に」


「えっ?具体的かぁ~。何だろう…リアを縛り付けて吊るしたり、蝋燭の蝋を垂らしたり、鞭で打ったりとか?」


「……豊和の中で私はどんな扱いになってるのだ?」


「生粋の変態ドMダークエロフじゃないのか?」


「…大体合ってるが酷くないか?」


「肯定するのかよ!?」


 冗談で言ったんだが!?


「…私を抱いてくれたら元気出るかも…」


「ちょっ!?ちょっとお姉ちゃん!?」


「いいよ」


「「………えっ?」」


「こっちに来てくれる、リア?」


「ふぁっんたっ!?」


 ファ○タじゃないんだぞ?


「ととととととととととととととととととととととととととと、豊和きゅん!?ほほほほほほほほほほほほほほほほほ本当に!?」


 ルナ驚きすぎだろ!?


「早く、リア」


「あっ……はい……は、初めてだから…その…あの……まずはお尻から…「言わせねぇーし、そっちを普通初めてに持ってくるんじゃねぇー!」や、優しく…だぞ?」


 おずおずとリアが来たので力を込めてハグする。はい、ギュウ~~~!これも抱くだから間違ってはいない。


「…おい…豊和?」


「抱いてと言ったから抱いてるんだけど?」


「いや、そこはお前!ピーーーして、ピーーーして、ピーーーしながらピーーーしてからの!フィニッシュッだろおおぉぉぉー!」


「そ、それは流石に豊和君…あ、あんまりじゃないかな?」

「にぃに…それはないワン…」


 駄目かっ!?駄目なのか!?2人共そんなにジト目で俺を見ないでくれ!ほらっ…だいぶリアもいつもの調子に戻っただろ?


「…ふぅ~ふぅ~ふぅ~」


んっ……リアの様子がおかしい?何だか息が荒いような気が…


「さ、誘ったのはお前だからな?ぶちゅうーー♡ぶちゅう♡ちゅぱちゅぱ♡ぶちゅう♡」


 うわ~お!?頬にものごっつ!リアの唇の柔らかい感触が…。


「嗚呼ッ!?」

「わぅ~ん!?」


 そしてリアは一瞬で裸になり…


 ─って、裸になるんじゃねぇーよ!しかもはぇーよ!どうやって脱いだんだよ!?


「全てのエロフの神に感謝して…いただきます!」


「!?」

「頂いたら駄目だから!?」

「そうワン!」




***


「いや~大変な目にあったな…。危うく貞操の危機だった…」


「お姉ちゃんの元気を取り戻す為とはいえやり過ぎだからね、豊和君?」


「気をつけます…でも…リアの元気出ただろ?」


「元気出過ぎて縛られてるけどね?」


「─だ、ワン!」


 縛られて地面に転がっているリア…。やっぱりリアはこうでないとな…。




***

あとがき


新作の

「男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件」 https://kakuyomu.jp/works/16817330665184482917


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