幕間side女神メルティーナ

「あっはははははは!こ、この人間うけるぅー!はっはははははっ!あ~腹痛い」



「メルティーナ先輩…また人間界のお笑いを見てるんですか?」


「…勝手に私の神域に入って来ないでくれる?それに私は人間界の様子を異常がないか確認してただけよ、セイリーン」


「知りませんよ?遊んでるのがバレても…」


「…それより何の用?私は見ての通り忙しいのだけれど…」


「ゼウス様がお呼びですよ?」


「…はっ?何で?」


「知りませんよ、そんな事」


「もしかして…昇神!?私頑張ってるし…」


「アホな事言ってないで早く行った方がいいですよ?」


「…セイリーン…後で憶えていなさいよ?」





******


「メルティーナ、参りました…」


「来たか…メルティーナ」


「はい…当然の事ですわ」


「時に…メルティーナよ…。本日はお主に聞きたい事があって呼んだのじゃ…」


「聞きたい事ですか?」


「お主…地球から人が1人消えた事は知っておるか?」


「いえ…存じ上げません」


 人が消えた?何かあったのよね?まあ、私もずっと人間界を見ていられる程暇じゃないしね…。


「(ピクピクピク)」


 あれっ…ゼウス様の額に青筋が…何で!?


「ほ、本当に分からんのか?」


「ゼ、ゼウス様はそれが、わ、私に関係してると?」


「お主が轢き殺して異世界に送った人間の事をよもや忘れたと言うのかぁぁぁー!」


 轢き殺した……?


「ああぁぁぁぁあぁぁー!?アイツか!?」


「アイツか!?じゃないわい!お主を天使から神に昇神したのがそもそもの間違いじゃった…。地球にいたらそこそこの幸せを掴んで寿命を全う出来たというに…」


「な、なじぇ…ゼウス様がそれを…」


「そんな事はどうでもよい…」


「に、二度とこんな事は…」


「もうよい…。償おうとも償えきれんじゃろうて…」


「っ…」


「お主に償いを与える…」


「…はい」


「お主が管理する異世界で人間として生き、尚且つ、彼に愛され、彼の子を成して来るがいい…」



「はっ?ぜ、ゼウス様…い、今なんと?」


「二度は言わん…。出来なければ天界には二度と戻れんと思え…」



 私の目の前にブラックホールが現れる…。


「ま、待って…「行くがよい…」…ああああぁぁぉぁぁあ!?」



 それに吸い込まれた私は神としての力を奪われ…そして…



 私が作った異世界へと放り込まれた…。

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