第4話 花

あの日 ...絶望の淵から 救ってくれた タクシーの運転手さんは

とても いい人で 僕を駅まで 無償で送ってくれた......


道中......僕を 心配してなのか...

自販機で 温かいお茶を買って くれ......その 優しさに 涙が止まらなく 僕は 関係のない タクシーの運転手さんに 今日までの事を話した......

僕が話し終わるまで 何も言わず

聞いてくれる 運転手さんに 感謝しかなかった......


この日から 僕は このままでは いけないんだと 諦めるには まだ早い 何もやってないだろう 最後までやるんだ ...と

自分自身を奮い立たせ


その為には まず行動しなければ もっと確実に 手がかりを 見つけてやると...決心をした。

始めに

図書館に通い 5年前 母さんの住んでいた町で 事件はなかったか 調べ...表に出てる限りでは 母さんたちが 巻き込まれた 事件はない事を知り


心の声を 閉まっていても 誰にも届かない事を 僕はあの時思い知らされ 自分から 声を上げる事の大切さを 初めて乗った タクシーの運転手さんに 教えてもらった...


だから 僕は 母さんの住んでいた町で 情報を集める為に 引っ越しを決意する。


父さんが 僕の為に貯めてくれた 大学資金500万と バイトで貯めた50万を手に 住む場所を探した。


ちょうど 母さんの住んでいた家から 1キロくらい 離れた場所に

アパートを見つけ その近くには

居酒屋もあり バイトも募集している...ここで アパートとバイトの契約をし

後に引けない 状況に追い込んだ。


引っ越してから 3日目

母さんの住んでいた周辺で 聞き込みを開始

まずは 母さんの家の前に住んでる人に 聞くことに......


玄関の インターホンを鳴らす

ピンポーン ピンポーン

誰も出ない......留守のようだった


振り返り ふと、母さんの住んでいた家を見ると...また 違和感が......

なんだ......この前と何か...違う気が......なんだ...花?門に近づき 花を見ると 前置かれてた 花とは違う花が 置かれていた......

3Dマップで見た時も 違和感があった、花は石でできた門の上に

置かれている...なんで ここに置かれているのか......ずっと それが

不思議だった。

家で 誰かが亡くなったからと言って ここに 置いているのを 見た事がない......仮に 家の前で 誰かが亡くなったとしても ここの上には置かない だいたい下に供えているし人の家の門には 置かない......

誰が置いていったのか......なんの為に 置いていったのか......


両隣には 何も置いてなく......

誰も この光景が おかしいとは思わないのか......

3Dマップでは 2年前くらいか...

それから 何度も 誰かが 花を置きにきている......

だったら また、花を置きにくるはず......この花は まだ萎れていない....って事は 置いてから日がたってないはず...なら、何日後には 会えるかもしれない......

僕は 大げさかも しれないけど

一筋の光が見えた 気がして...

少し 嬉しかった......。





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