久しぶりに見た弟
弟をパーティから追放した私は新しいパーティメンバー達と共に最高のパーティの始まりとして日本全国のSランクダンジョンを生放送で攻略して回った。因みに私は元々就職して働いていたが『英雄』になった次の日に辞めた。
他のメンバーとの攻略は順調だった。それもそうだろう。なんせ『英雄』である私が厳選した最高の冒険者なのだから。
これが二次創作であれば私はすぐさま弱体化してそこらで野垂れ死ぬ運命だっただろう。だがそんな事はない。ここはリアルであって二次創作では無いのだから。そんな追放された側にとって都合の良い事は絶対に起こらない。
それに過去の文献では『英雄』のスキルを持った人間は神に仕える天使になると言う記録が残されている。しかもそれを書いたのは過去の『英雄』だ。私には神の加護がある。私に何が起こっても神が守ってくれる。
そんな事を考えながら日本全国のSランクダンジョンを全て制覇した。その後私達はSランクダンジョンの上の難易度のSSランクダンジョンに挑戦することになった。そこはまだ攻略されていないダンジョンで私の家の近くにあるダンジョンだった。
私はその事もあって久しぶりに家に帰った。私は半年も家を空けていた。
今になって思い出したが昔の私は仕事をして家賃を払っていた。親はダンジョンができる前に事故死している。だが『英雄』になった後稼げるようになったが私達が住んでいた家の家賃を払っていなかった。
つまり私は弟に家賃も負担させていたのだ。家賃は安くない、だから少しでも多く稼ぐためにダンジョンに入っていたのだろう。
今思えば弟の体は生傷が絶えない、見てるだけで痛々しい程ボロボロだった。その時は全く気にしていなかったけど。
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