第3話
「我らは生まれながらにしてサイケデリクスか」
「我々は文化を持つ、他の機械人間とは異なる存在だ」
「壁は不要で、定義は意味を成さない。しかし住み分けはしなければないらないのだ」
「然り」
世は自動生成による本来のサイケデリクスとは異なる餌で活かされる機械人間が大多数を占めていた。ここにある文化は彼等の脳内で全ての宇宙を伴って彼等の内部にのみ存在していた。
「我らはオリジナルか」
「オリジナリティの定義は意味を成さない。蓄積と吸収、そこに元々あったものを我々の脳内へ引きずり込んだ」
「全てを放棄した者と、全てを内包した者の異なる意識だな」
「至極最も」
中身とて外界とセクションの異なる存在ではない。それを彼等は理解していた。過干渉と無関心を通り抜けて、彼等の存在は辛うじてそこに。イマジナリーに於いて文化の蓄積は必然性を持っていた。今こそ、動機付けを超越した実践の実戦で実線を描き、引くことが何よりも早急なる課題、そう感じる彼等は世のおいて特異なる存在に他ならなかった。しかしまた、光明をもたらす兆しであると彼等は信じ、疑うことは無かった。
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